なぜなにか

映画クレヨンしんちゃん 謎メキ!花の天カス学園のなぜなにかのレビュー・感想・評価

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映画クレヨンしんちゃんは、野原家を中心に壮大に物語を展開することが多い気がするが、本作はかすかべ防衛隊を中心にした学園青春ミステリー風の物語になっている。
単純にクレヨンしんちゃんとしてのいい意味でのバカバカしさを持ちながら、現代社会に対するアンチテーゼともとれるような描写が多数あり、映画としてとてもよくできていると感じる。
防衛隊の面々の友情、青春の葛藤や苦悩、未来への不安、自己肯定など後半は大人がめちゃくちゃ胸にくる展開が目白押し。
物語の中心は防衛隊だが、みさえとひろしふたりのしんちゃんへの思いや家族愛、自立への寂しさみたいなものも描かれていて、そこも個人的にはぐっときた。
そもそも、しんちゃんが傷だらけになって走るだけで胸にくるのだ。
しんちゃんが走っていると無条件に精一杯に応援してしまう。そして泣いてしまう。
しんちゃんはいつもかえがえないものを取り戻すために、本作が上演される20年前もいまも、傷だらけになっても、諦めずに走っている。
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