なぜなにか

死刑にいたる病のなぜなにかのネタバレレビュー・内容・結末

死刑にいたる病(2022年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

私はあたりバイオレンスな描写が得意ではない。なら、なぜ白石監督の作品を観に行ったのかと思わなくもないが、まあ観たかったのである。結果、私はスクリーンの前に怯え、たびたび目を背けるしかなかった。
さて、昨年、舞台『THE BEE』を観たときにも思ったが、阿部サダヲは二面性のある、いわゆるサイコパスと呼ばれる役がすこぶるうまい。この作品では、本当にどこにでもいそうな善良な市民と狂気の殺人鬼を同居させた演技をみせてくれている。
私は「あーこの面会室のシーンで作品がおわるんだろうなあ」と思っていた。だがこの予想は覆され、シーンは続いていった。たしかにあとから振り返れば、地元の中学の同級生で、話しかけてくれたのは主人公だけ、真面目そうな黒髪など、フラグだらけだったのだが。彼女は主人公の少年と同じように成長を待たれていたのか、逃げ延びた子なのか、小学生の被害者なのか、色々と考えてしまう。彼は渡らなかった向こう側へ彼女はいってしまうのかもしれない。
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