あくとる

モーリタニアン 黒塗りの記録のあくとるのレビュー・感想・評価

4.0
"正義の名の下で行われる非人道的行為"

この映画を観るなら元気のある日に。
シリアスな社会派ドラマだと思っていたらトラウマ級ホラーだった。
中盤以降の肉体的/精神的拷問描写が一切容赦なく、執拗でキツイ。
体感時間も長く感じられ、思わず「早くこの映画から解放してくれ!」と願ってしまった。
その上ラストに明かされる衝撃的な事実。
観終わってゲッソリした。

アメリカを支配するのは法か恐怖か。
自分もベネディクト・カンバーバッチ演じる演じるスチュアートと共に"法の下の正義への信頼"が揺らいでいくのを感じた。
簡単に正義と悪で分けられるような問題では無いが、拷問で強要された証言に果たして価値はあるのだろうか。