ロキ氏

竜とそばかすの姫のロキ氏のレビュー・感想・評価

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
3.0

大前提、音楽と映像美は凄く良かった!
「おぉ〜いいねー!」となりました。
サントラ買おうかなと思いました。


気にしない人はそれでいいと思うので、あくまで個人的なんですけども…

基本ストーリーが正直入り込めませんでした。_(:3 」∠)_

仮想現実モノを描くならその分、現実パートの部分はそれなりにリアルなものを描くもんだと思ってました。ただ、この現実パートのストーリー展開が突飛な展開というかご都合主義過ぎるというか…

そしてセリフ口調のキャラ達により置き物感もあり「う〜ん…(ーー;)」て感じでしたし、竜の正体を探り始めるのも「唐突過ぎん?」とも思いました。笑

竜の正体も意外性を入れたのかもしれないけど、個人的にはあまり好みではない。(^^;

「『美女と野獣』をやりたかったんなら、なぜそっちに持っていった?」とまで思った。笑



全体的にストーリー展開とキャラに対する感情移入が追いついてない。もしくは噛み合っていない。そんな印象でした。

(カミシンとルカちゃんの駅のホームでの下り、あんなに尺使う必要あったかね?)



“仮想現実”ד歌”×『美女と野獣』という掛け合わせをやりたかったのは十分伝わったしそこは別に良いんですよ。それ以外の部分の曖昧さが非常に際立つ印象。なので世界観に集中したいのに「ん?」ていう余計な考えがチラついて仕方ない。

要は、全体の作り込みと言うより描きたかったシーンを描くまでの繋ぎのストーリーにしか感じられなかった。


ミュージカル調の映画にしたかったんかな?とも思ったけど、それでも中途半端。ミュージカル映画って基本、ディズニーとか向こうの十八番ジャンルだと思うし、ただ良さげな曲を歌って踊るだけみたいな単純な物ではなく緻密な計算の元作ってるから「舐めんなよ?」て感じで安易に持ち出していいジャンルでは無いと思う。



そして、そもそもの仮想現実【U】の世界観がよく分からない。節々に「【U】は人生を変える。何度でもやり直せる場所。」と言うんですが、「そもそも何をする場所?具体的に何が出来る場所なの?」て終始思ってしまいました。(^^;;

色んな所で、「『サマーウォーズ』のOZのアップデート版だよ」みたいなことを見かけるんだけど、まぁ要は説明がないからそういう風に解釈しとくみたいな感じ。

皆んながみんな『サマーウォーズ』見てると思うなよ?


そして所謂、“アバター”である“As”の設定も本人の生体認証から勝手に作り出されるので。


“なりたい自分になれる”…わけじゃないんや。笑


…にしては奇抜な見た目なキャラデザだったり小さい妖精みたいなやつがいたり、もうよー分からん。笑


【U】の描写もベルが歌ってるかあの自警団気取りの*イレギュラーハンターみたいな連中と絡むか竜と絡むかぐらいしか描かれてないし。(*『ロックマンX』用語)

あの人気を奪われたライバルシンガーの“ペギー・スー”が予告だとなんか【U】内での主要キャラの一人かと思ってた。だから絡みとか色々あんのかな〜とか思ってたんですが超脇役でした。なんか勿体ない。


あと辛い現実から逃れるための“生まれ変われる”と謳い文句の仮想現実なのに現実でも仮想現実でも炎上してて「何なん?」とも思ったよ。笑


映画『レディプレイヤーワン』やゲームやアニメの『.hack//』シリーズでさえヘッドセットして短い時間で分かりやすく仮想現実に突入感と世界観演出してるのにイヤホンだけして後はディスプレイ越しに見てるだけなのかなアレは?

ベルをどういう原理原則のもと動かしてるかがよう分からん。


そこら辺を描くのが興味ないにしても雑過ぎじゃね?


あとラストの展開はあんま好きじゃない。(まだ言うか 笑)

今の時代にそれは〜あまり説得力ないんじゃないかなとか思ったり。

あと歌とか映像美に紛れてて、冷静にみたら結構どれもちゃんと解決してないんじゃん?

風呂敷を広げるだけ広げて、畳みたいところだけ畳んであとは知らん。そんな感じに取れてしまった。


「うっせーわ!」と思われるかもしれませが、どうしても気になってしまった。あくまで個人的な感想なのでお気になさらずに。_(:3 」∠)_

「これが細田守だ!」と言われればそれまでですが…(^^;)

自分には合わなかったということで…。

最後に…

・忍くん何してんねん。
・女子高生1人に行かすな。

…笑。


ほんと、良くも悪くも人を選ぶ作品かなと思います。

ただ最初に書いた通り歌と映像は非常に良かったし、ちょうど梅雨晴れでメチャクチャ夏空になったこともあり公開タイミングは完璧だと思う。
あと歌で伝わるものがあるていうテーマ設定も良かったので非常に映画館映えすると思いました!^ ^

この評価はほぼその部分によるもの。
ロキ氏

ロキ氏