Tsuneno

竜とそばかすの姫のTsunenoのネタバレレビュー・内容・結末

竜とそばかすの姫(2021年製作の映画)
2.0

このレビューはネタバレを含みます

細田守作品は何故だか一家で観に行くことになっているので一家で観に行った。
まあ期待はしてなかったのでガッカリもしなかったのだが、かなり目に余るところが散見されたので、皮肉混じりでこんなこと書いてみた。
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細田守、待望の最新作を家族で観てきました。
10年振りにリニューアルされたOZの世界はテクノロジーの進化により生体フィードバックのデバイスを搭載し、さらに物凄い世界へと変貌しており感激しました。でも変わらず世界を守る鯨がいてくれたので、安心できました。
ディズニーから正式なライセンスを取得して製作された新生OZの世界は、そのアニメーションまでさすがのディズニークォリティー!「アナと雪の女王」や「美女と野獣」をはじめとした数多くのディズニー名作をオマージュに用い、とうとう「ジャングル大帝」で叩かれたディズニーがジャパニメーションに対して雪辱を果たした形となります。
また、序盤各シーンにおける間の取り方も独特で、中国映画を観ているような感覚に襲われました。これはグローバルスタンダードを目指したものと思われ、私は寝てしまいましたが、これからの世の中を担う中華系の人々に受け入れられることでしょう。私は寝てしまいましたが。
圧巻だったのはクライマックスのシーン。シン ・オズ(しつこい)の世界と現実の世界との違いを描く演出だった筈の作画の違いが、見事に「ディズニー」側へと融合されていきます。「演出的にはむしろ逆じゃねぇか?」と思ってしまった私はもう50代。この感覚がわからない私は、そろそろアニメ映画から卒業した方が良いのかもしれません。もしくは、細田守が唯一演出を行ったと考えられる、駅での長回しのシーンをリピート再生して、古き良き時代にしがみついているべきなのかもしれません。
ともあれ、本作は新たな時代の到来を告げる作品なのだと思います。日本アニメーション映画万歳!細田守万歳!
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で、ふと気になって調べてみたら、皮肉で書いてたことが意外に当たってやんの。ははは。
 
まあ、フーテンの虎さんに文句を言っても仕方がないので、息子と娘が付き合ってくれる限り、これからも細田守作品にお金を投下していこうと思います。
Tsuneno

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