“全ての愛はただの自己催眠。”
中々観る“タイミング”が合わなかった今作を満を辞して。ワンテンポ早い女性とワンテンポ遅い男性、そして消えたバレンタインを巡ってファンタジック且つノスタルジックに描かれる台湾ラブストーリー。
主演二人がずっとキュートなのと台湾映画特有の嫌味のないポップな演出に、このぶっとんだストーリーも普通に考えたら気持ち悪い行動も全部受け入れられちゃうから不思議。ワンテンポズレているから昔から永遠に巡り会わなかった二人が、その“調整”にて引き合わされる流れがとても綺麗。
あの時あの大学に受かっていたら、あの時一本早い電車に乗っていたら…そんな事いくらでもあるけれど、実は自分が気づいていない“あの時あれだったから”が今の人生と人間関係を創っているということ。ラブストーリーなんだけど、普遍的な幸せに浸らせてくれる“アバウト・タイム”系の良作でした。