生誕100年だからかな、最近TLに上がる頻度が多いパゾリーニ監督。
エディプス・コンプレックスの由来となったギリシャ悲劇「オイディプス王」を映画化した作品。
自伝的作品とのことで、ファシストで暴君だった父への憎しみ、母への愛情、同性愛という監督自身の半生を反映させているのがよくわかる。
父を殺し、王となり、母と性的関係を持つ。
過激な内容だけれど、今作は戯曲にしてはセリフや説明が少なく、詩情的な映像で紡がれている。そこが退屈さも伴う。
過激な映像ではないのだけど、なぜかエグさを感じてしまうのは、監督の“人となり”が反映されているからだと思う。
赤ん坊の現代(1967年)からオイディプスの物語の過去へ、そして再び現在へ。
「人生は始まったところで終わるのだ」ってカッコいい。
日本の雅楽や民族音楽、モーツァルトなど音楽の使い方が強烈。
眉毛を剃り落としたシルヴァーナ・マンガーノの透き通るような肌。
圧倒的な映像体験ではあるけれど個人的には好みではなかった。