kumada

デンジャー・ゾーンのkumadaのレビュー・感想・評価

デンジャー・ゾーン(2021年製作の映画)
3.5
 ボストン・ダイナミクス社のロボットを見ているので、この映画で描かれているロボット兵は十分あり得る未来です。犬型も人型も。
 リオ大尉(人造人間)とロボット兵が戦うシーンは攻殻機動隊の草薙素子を見ているようでした。「戦争・紛争を止めるには、米国を脅す必要がある。そのために核ミサイルを米国に打ち込む」。この結論を下したのが、米国が作った人造人間(リオ大尉)であるところが面白いです。正確な情報を基に理詰めで考えると結論はそうならざるを得ないという設定が良いです。米国の偽善・闇を描いてます。
 ウクライナの市民兵が戦うロジックも納得できました。ロシアは失った領土(ウクライナ)を回復したいが米国はロシアを弱体化させるため紛争を長引かせたい。市民兵が核を手に入れることでロシアと米国を牽制できる。なるほどね。
 ラストシーンで死にかけのリオ大尉が、私のような人造人間を作り出せる米国を叩くのが平和につながるのだというロジックも皮肉があって良いです。米国の自虐映画です(笑)。
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