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ボストン市庁舎のeulogist2001のレビュー・感想・評価

ボストン市庁舎(2020年製作の映画)
3.2
なかなかの長尺。4時間半。インターバルが途中10分入るがオジサンには眼精疲労は否めない。

ドキュメンタリーとしてこの内容を描くにはこの時間でも足りないくらいかもしれない。もちろんテーマが一貫してるので、分割上映では到底難しいだろう。ただ、それでもひとつひとつのシーンをみれば所々説明不足を感じさえした。

ボストン市庁舎。つまり行政とはまさに日々の暮らしそのものだということが肌感覚で身にしみてくる。ごみ収集や商業施設の建設問題、住宅から貧困対応や学校新設。移民や多様性対策。ごった煮にも思えるさまざまな行政に絡む課題と討論の場。それが全体として「行政や政治」とは何かを伽藍の如く浮かびあがる。

トランプ政権下で彼とは真逆の移民政策や多様性への施策を積み上げながら市政を束ねて5年、年頭と思しき日の所信表明のウォルシュ市長の演説にはじわりと深く胸が熱くなった。

民主主義や自由主義の理念や良心。まさにここにあり。移民の末裔であるウォルシュであるのは歴史の皮肉を感じる。
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