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茲山魚譜 チャサンオボのhymasuminのレビュー・感想・評価

茲山魚譜 チャサンオボ(2019年製作の映画)
4.2
モノクロの映像が1800年の朝鮮の空気感をうまく伝えていたと思う。
韓流史劇ドラマを見ていたおかげで、悪名高い禎純王后の時代だとわかり、天主教迫害という時代背景もすんなり理解した。

両班の横暴は(本当にこういうことがあったのかはわからないが)、描写は極端かもしれないけれど、どの国にもどの時代にもありがちな権力の横暴。本土での出世を目指したチャンデが権力の横暴を目の当たりにして、ヤクチョンが「王は要らない」と言った意味を理解したくだりは胸熱だった。
ヤクチョンが書いた茲山魚譜にチャンデの功績と感謝を載せていたことで、この物語の長い旅が終わり、このモノクロームの時間がまるで夢を見ていたような気持ちだった。

ソル・ギョングは、「殺人の記憶法」とは同じ俳優と思えない演技。こんなに素敵だったっけ、と思うほど。
ピョン・ヨハンはこの映画で初めて知ったけど、上手い俳優さんですね。
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