にく

ブリス ~たどり着く世界~のにくのレビュー・感想・評価

3.4
M・ケイヒル『ブリス〜たどり着く世界〜』(21)。Amazonオリジナル。現実と仮想、好対照をなす世界を行き来することで理想的(仮想的)現実のありがたみを実感するはずが、リアルで危険な仮想世界に美を見出し始める主人公(O・ウィルソン)。という設定よりS・ハエックの「オバチャンぶり」を堪能。
 そう言われると確かに仮想世界への逃避をよしとする物語と、現実世界への脱出・帰還を試みる物語の両方がある。で、どっちも程よく行き来しましょうという結論に至ったのがスピルバーグ。本作は実質俳優二人の演技で成り立っているので、世界の複層性を感じさせるというよりは密室劇的閉塞感が先立つ。
 あ、そうそう、ジジェク・ファンだけは必見(爆笑した)。
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