デヴィッド・バーンのアルバム「アメリカン・ユートピア」を基にしたブロードウェイ・ショー自体を丁寧に撮ってまとめた大変クールな、音楽ドキュメンタリーって言うのかな？こうゆうの？スパイク・リー ジョイント！デヴィッド・バーンがカッコいい。少し乱れていく白髪に、皮肉の効いたMCもイカす。アメリカを憂い、想い、でも大丈夫と背中を押してくれるような楽曲もどれも良い。どんだけ練習したのか驚くほどのショーの完成度。20曲近いプログラムを振り付けや段取り覚えてられるのがまず凄い。鎖の御簾で覆われたシンプルなステージに全員スーツ姿、マーチングバンドスタイルで演奏し、歌い、踊る裸足の12人。完璧に律せられながらそれぞれのダンスや演奏はイキイキと躍動して表情が豊か。ライティングも含めて見事なチームワーク。何回分の公演を撮影してて、延べ何カメになるのか分からないが、狙い澄ましたアングル、緩いアングル混在させて気の利いた編集。真俯瞰のカメラが効いている。歌詞が面白い“LAZY”からの名曲“THIS MUST BE THE PLACE”への流れが好き。NYの街をメンバーで自転車で走るエンディングクレジットまでセンス溢れてる。
