前作と比べると肩透かしで、凡庸な出来。話はとっ散らかってて、『ブラックパンサー』みたいな話がやりたいのかと思いきや、そこはそこそこに、結局家族の物語という小さい話に終始している。普通に考えれば、ありきたりな映画という評価になる。しかし、本作の場合は少し事情が違う。制作のゴタゴタが尋常じゃないレベルであり、そこを考えるならば、ジェームズ・ワンはよく作品として成立させたなぁと感心してしまいます。
ジェームズ・ワンもこれでDCと関わることはないと腹を括ったからか、本作で大怪獣バトルや、SF的なガジェットの数々といったジャンル映画的なものを見せてくれます。また、彼のお得意のホラーで培った演出も健在。更に、彼は本当にパトリック・ウィルソンが好きなんだなと思いました。彼が出てるところだけ妙に気合入ってる気がする。だから、見ている間はとりあえず楽しいは楽しい。
これでDCEUもお終いなわけですが、アクアマンの爽快なラストが最後でまぁ良かったんじゃないですか。打ち切り漫画感はありましたけど、陰鬱な感じで終わるよりはこれでよかったと思います。
