回想シーンでご飯3杯いける

好きだった君へ: これからもずっと大好きの回想シーンでご飯3杯いけるのレビュー・感想・評価

3.2
僕の記憶ではシリーズ物皆無のNetflixオリジナル映画で、早くも3作目の配信となったのが、ロマコメの本作であるというのは何とも意外な話。原作と主演がアジア系で、様々な人種が登場する作風は、所謂ホワイトウォッシングの流れに抵抗する作品と言え、Netflixのスタンスに合致する部分も大きいのだろう。

今回は大学進学の話で、主人公のララジーンが彼氏の大学に近い西海岸の学校を選ぶか、自身の興味に従って東海岸の学校を選ぶかで悩むストーリー。これまでの学校内での出来事とは違い、人生に於ける大きな節目が題材なので、やや大人っぽいテイストになっている。特に、オアシスの音楽に関する下りや、父親の再婚を通じて人生の可能性や豊かさを学ぶ下りが秀逸だ。

少し気になったのは、前半部分でのメインの2人のバカップルぶり。やたらイチャイチャするシーンを見せられて、正直鑑賞を中断しようかと思った。また2人が前作より明らかに太っていたのも印象が悪くなった一因かもしれない。太っているのが悪いのではなく、例えば撮影前の体型作りや服装によるカモフラージュ等、シリーズ作品としてビジュアル面で観客が困惑しない程度の配慮が欲しかった(今回は過去作の回想シーンが多かったので余計に気になった)。白人が主人公のリア充系ロマコメとは違う、ストイックでお洒落な世界観が魅力のシリーズだったのに、、、、。