滝井椎野

K.G.F:CHAPTER 2の滝井椎野のレビュー・感想・評価

K.G.F:CHAPTER 2(2022年製作の映画)
4.5
いやはや……。とんでもない一大叙事詩を観終えてしまった。
バーフバリといい、この手の作品を一気に観るのは流石に疲れたが、それでも最後には拳突き上げロッキーの名を叫びたい欲求に駆られた。

前半でギャングスターへの道を爆速で駆け上がっているかと思いきや、そんなモノすら生温いモンスターの物語だった。
凄いのが、ロッキーのカリスマと圧倒的な強さが最後まで続く。それどころか、むしろ右肩上がりで最後のシーンへとフルスロットルで突っ込んでいくので、こちらとしてはk.g.fの人々と同じようにロッキーを崇め奉るしかなくなる。
出てくる登場人物がいちいち大袈裟にロッキーの凄さを語るのだが、それがすべて過小評価に思えるほどのロッキーの猛烈さは是非映画館で観て欲しい。

本作の魅力としては、ロッキー以外の敵の親玉アディーラや、女性首相のラミカ•セン等のキャラクター達も実に強キャラ感溢れる凄い面子。お陰でロッキーの独壇場とはならずに話がずっと面白い。
アディーラとの最後の戦いは実に熱く、必殺武器のハンマーをロッキーが手に取った場面は実に痺れた。

最後の最後、実にロッキーらしい締めくくり方で終わったな……と思いきや……。
どうしてもあの続きは作れないだろうと思うのだが、ロッキー兄貴なら何があっても驚かない自分がいる。もし続きがあるなら楽しみでならない。

兎にも角にも、ゴッド・ファーザーを全作通して観たかのような満足感と疲労感が何とも心地よい。
是非もっと色んな人に知って貰いたい作品だった。
滝井椎野

滝井椎野