悪vs悪・・・みたいなサスペンス映画。
『法定後見人』を主人公にした珍しいストーリー。
『法定後見人』とは、認知症などの高齢者の保護や財産管理ができる制度。
これを利用して財産を巻き上げている女主人公。
しかし、今回騙した高齢者には不審な点があり・・・。
作風はオシャレな感じでテンポも良く、音楽の使い方もカッコいい。
サスペンスではあるが、全体的に明るい雰囲気で観やすい。
ストーリーは特に前半が面白い。
冒頭5分でこの映画の方向性やキャラクターをしっかり説明できている。
また、主人公は騙しているのか、騙されているのかの辺りはかなりワクワクしながら観れた。
後半も別に悪いわけではなく、個人的には普通に楽しめた。
ただ気になるのは、敵側が割とマヌケに見えてしまう点。
現実だったらこうはならないだろう、と思ってしまう部分はある。
この映画を観る上で一番の懸念点は『主人公が悪』ということだろうか。
一人暮らしの高齢者を狙っており、そっち側に感情移入してしまうと胸糞映画の要素が出てきてしまう。
個人的には悪vs悪として割り切って観れたが、「主人公が嫌い」という感情が一番に来てしまう人も多そう。
ただし、ラストにはそれなりのオチが待っている。
珍しいテーマだったので新鮮で面白かったし、オチも含めてしっかりまとまっていたと思う。
個人的には結構オススメな作品。