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カビリアの夜のILLminoruvskyのレビュー・感想・評価

カビリアの夜(1957年製作の映画)
4.0
原題『Le Notti di Cabiria』(1957)

監督 : フェデリコ・フェリーニ
脚本 : フェデリコ・フェリーニ、エンニオ・フライアーノ、トゥリオ・ピネッリ、ピエル・パオロ・パゾリーニ
撮影 : アルド・トンティ
編集 : レオ・カットッツォ
音楽 : ニーノ・ロータ
出演 : ジュリエッタ・マシーナ、フランソワ・ペリエ、他

いつも男にだまされているのに真実の愛に出会えると信じている、純心無垢な魂を持った娼婦カビリアの姿を描いた悲喜劇映画。

「それでも生きていく」映画。

不幸な境遇に置かれながらも、仲間に夢を語り明るく前向きに生きる娼婦カビリアを「女優 ジュリエッタ・マシーナ」が鮮やかに演じ、そして、彼女の存在あってこその名作であり、彼女の魅力が溢れている作品。

ギターを弾く若者、踊り歩く女性、スクーター乗りなど多くの人々が寄り添うようについてくる幻想のような山道の帰路、頬に"道化師"のような黒い涙が伝い、人生に絶望し憔悴していた彼女の表情に、ほんの一瞬、笑顔が戻るラストは言葉に出来ない感動を体験出来る、「映画」的な素晴らしさ。
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