今年の濱口監督すごすぎる!今日本で一番好きな監督かもしれない。
偶然のつみかさねが、ひとを思いがけない場所に飛躍させ、良くも悪くも未練や呪縛から解放してしまう。どの話も悲喜こもごもで、軽やかな味わい深さと奇妙な晴れやかさがある。
三篇ともとてもおもしろかったけれど、とくに自分には第三話が刺さった。こんなにささやかな物語にパラレルワールドとタイムリープとシスターフッドを込められるなんて!登場人物と年代が近いので、自分の気持ちを代弁されてもいるようで、『ドライブ・マイ・カー』に続き勝手に救われた思い。
テーマからしてそうだけど、村上春樹短編を思わせる味わいがあって、もともと親和性が高いのかも…と思ったりした。