無差別殺人を犯した加害者の両親と被害者の両親の対話
罰したいわけじゃない
ただ理由を知りたい
親なのに何か分からなかったのか
気付くべきだっただろう
キズをえぐり合うのではなく、救い、癒しを求め話し合う、対峙する、そして前を向いていこうと決意する。
ずしりと響く良作でした。
6年前。
少年ヘイデンは、同じ学校の生徒10人を殺害し自殺した。
現代。
教会の一室にて、ヘイデンの両親リンダ、リチャードと、被害者エヴァンの両親ゲイル、ジェイが初めて対峙する。
何故息子は殺されたのか
何故息子は殺害を決意したのか
ただ愛してきたのに……
もし貴殿方を赦したら息子を失いそう
違う過去を求め続けても何も変わらない
お互いに知らなかった息子たちのことを話し、キズを、過去を、少しずつ埋めていく。
どちらの視点にも立てる構成が見事。
6年という歳月のおかげか、お互い自暴自棄にならず、どうしたいのか何を知りたいのかを見出だしていく展開も良かったです。
ただひたすら4人各々に共感してドッと疲れるけれど、これは誰もが観るべき作品。