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マイクロプラスチック・ストーリー 〜僕らが作る2050年〜のdarumaのレビュー・感想・評価

4.0
ニューヨークの小学生のドキュメンタリー。単なる環境問題の学習で終わらず、政治にまで食い込んでいる事に驚いた。というかむしろ直結している。凄い。これがいかにも外国だと思ったけど、逆に日本もそういう所から意識改革しないとダメなんだろうな…と、しみじみ。

海にペットボトルなどのプラスチックゴミが流れて汚染されているというレベルでは漠然と知っていたけれど、ポリエステル製やナイロン製の洋服を洗濯するだけで、繊維が流れ出てマイクロファイバー(だったかな?ちょっと名前忘れた)として海を漂い、それらが生態系を破壊している事が衝撃だった。
まさか自分が普通に(悪意なく)暮らしているだけで、環境汚染に繋がるとは…
でも完全に綿製品の生活というのはコスト的にも難しい…どうしたら良いのだろう。
できる範囲でと言っていたけれど、まさに、その意識を持ち続ける事が重要なのかな。

プラスチック製品を無くそう、という事が最終目的になっているが、逆側の視点は描かれていない。
例えば、この小学生たちが大きくなって就職する時、もしこのプラスチック製品を作る側の会社に携わる事になったら。もっと言えば、既に今も同級生の子の親で働いている人も居るかもしれない。原発問題でもそうだけど、そういう当事者側に回った時、またはそういう人たちの事を踏まえての解決策なのかが非常に気になる。子ども視点なのでそこまでは難しいかもしれないけれど、あと一歩踏み込んで欲しかったかも。

でも、知らない事を知れた事には非常に意味がある。
だからドキュメンタリー、好き。

内容が内容で、全部字幕なのでちょっと観るのに疲れたけど(寝不足もあると思う)、観られてよかった。おすすめ。
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