こんな映画これまでに観たことがないと思うくらい変わった謎映画だった。
ボーイミーツガール映画は目と目が合うことで恋に落ちる瞬間を描くことがほとんどなのに、靴と靴が合わさる様子を映し出す。
突然魔法の時間がやってきて、目を閉じてください。いきますよー!なんてアナウンスが映し出されたり。(まんまと目を閉じてしまったw)
主人公に合っていたピントがだんだん後ろの橋や草、虫に遷移したり、人や犬がフレームの枠から出入りしたり、突然のサッカー愛が描かれたり、顔が変わったことを周囲の人々はあまり気にしていなかったり。。
人物の顔ではなくて腕や脚にフォーカスを当てていたのも印象的だった。
あまりにストーリーや本筋と逸れた話を映し出し続ける様子も含め、まるで映画という概念をぶち壊そうとしているようだった。
体感速度5時間くらいでこれは一体。。って思っていたところ、ラストのシーンを迎える。
「これは全く役に立たない映画だ。だけど不思議なことにこういう話は繰り返されてもいる。こんな時代だからこそロジカルな概念を捨てた映画だっていいじゃないか。」
というような、神の視点からのメッセージがくる。
これらは全て、観客の当たり前という概念を壊そうとするための演出だったのだろう(そう思いたい)
ジョージアの素敵な風景と人々のナチュラルなファッションなど、見ていて目も心も休まる作品だった。