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白い牛のバラッドのものネタバレレビュー・内容・結末

白い牛のバラッド(2020年製作の映画)
3.8

このレビューはネタバレを含みます

夫を冤罪によって失った女と、その夫を死刑にした判事、二人の間の静かなドラマが見応えがあった。
罪を償いたいと思っていた判事は殺されるべきだったのだろうか。確かに正体は明かすべきだったと思うが。
女は彼を殺さなければならなかったのだろうか。これは心情的に理解できてしまうが…うーん。
冤罪というテーマを正面から捉えつつも、その向こうに透けて見える社会や宗教によるルールへの疑問、糾弾を感じるのが興味深い。
そもそもそんなルールがなければこの二人は苦しまずに済んだのでは?映画の外にも苦しんでいる人がいるのでは。
女が人として見られない社会でどうやって生きているかもしっかり描かれていて信頼を感じる。
ベランダでの二人の会話のシーンや、病院から連れてこられた判事がベッドで休むカットなど、はっとする場面が多くて良かった。
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