サンタムール

さよなら、ベルリン またはファビアンの選択についてのサンタムールのネタバレレビュー・内容・結末

4.8

このレビューはネタバレを含みます

今日は、朝イチで血管外科の術後検診がありまして、思いのほか、早く終わったのでその足で劇場へ…🐌💨
トム・シリングにハズレなし❗って、思ってるからね😄上映時間は迫力の178分❗約三時間も、あるけど無問題です❕( ・`д・´)
『ある画家』から、『あるモラリスト』へ転身したトム・シリング、またしても重厚な役作りに成功しました✨️

【さよなら、ベルリン またはファビアンの選択について】

物語の舞台が1931年のベルリンです❕
この時代のこの土地っていうだけでそそりますよね😅
戦争→インフレ→失業→貧困

っていう、時代背景です。
なんか、今の世界と重なりませんか❔
とにもかくにも生き辛い世の中です。

原作は90年前の小説なんだそうで。エーリヒ・ケストナーという作家のことを映画を観終わった後にググって知ったアタシ…😅

「飛ぶ教室」のE.ケストナー、唯一の大人向け長編小説を映画化…。1931年、ナチズムの足音が聞こえてくる狂騒のベルリン。青年ファビアンの恋と戸惑いの日々。っていうフレコミです❕

主人公のファビアンは文学の才能があって、本当は、大学で博士にもなれたんだけど~。
純粋過ぎて、世渡り(水泳ともとれる)がうまくなかったのか、不運な毎日なのです😅
会社も遅刻三昧やし、夜は飲み歩いてばかりだし、ちゃんと働けよ…。😵って、思いつつ、解雇された退職金を彼女へのプレゼント(素敵なワンピース)に使うシーンなんかは、お金がないのにそういうところにお金を使うところにキュン❤してしまうアタシは真性のダメンズ推しかしら😅
出口のない不況の毎日で、ただ一人の親友(金持ちの弁護士の息子)や恋に落ちる女優への野心溢れる美しい恋人との日々が、みっちり描かれます‼️個人的には男娼館のマダムが一番いい味を出してました。当時の女性達の悲惨なシーンを全裸で結構見せつけられたからね。。。あのマダムは時代を先読みして、いい感じでした。主人公のファビアンも彼女と人生を、共にしたら良かったのに、泳ぎが上手じゃなかったからね😅


もう、ね。
こういう作品は大好物だし、アヴァンギャルドな当時のバーの雰囲気とか、大好きよ✨
美しい恋人との着地点や、親友の着地点は想像通りで感動しまくりでしたが。。。

主人公のファビアンの着地点がまた良かった。
世渡り下手で泳ぎも上手くない彼が、、
一旦田舎に引っ込んだのに…。
またベルリンに行ったってうまくいきっこない❕

早く水泳教室に行くべきやったけど。
いかんやったのもまたいい❕

最後に書物が焼かれているシーンが目に焼き付いていたのですが、原作者のエーリヒ・ケストナー自身の書物がナチス政権によって自身の著作が焚書にされたという事があったらしいし。。。
映画を観終わった後にいろんな考察とか、検索できる時間も嬉しいよね。

【さよならベルリンまたはファビアンの選択について】は…。
女優を夢見るコルネリアとの恋、唯一の親友であるラブーデの破滅。世界が大きく変わる予感と不安の渦中にいるファビアンに感情移入して、ヒューマニストな時間にどっぷり浸る贅沢な時間を過ごせる作品でした。
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