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明け方の若者たちの映画ファンのレビュー・感想・評価

明け方の若者たち(2021年製作の映画)
2.9
僕(北村)と彼女(黒島)の出会い、『私と飲んだ方が楽しいかもよ』。
SNSの素晴らしさは、、、こんな一言で相手に色んなことを想像させ、心を掴んでしまうこと。

そして、下北沢での路上シーン。一歩踏み出す為の彼女からの優しい一声。遠巻きにこの想いをつたえられるかで2人の関係が深まるかどうかが決まる分岐点。男性からだと絶対に言えない言葉なので、言われた僕はとても嬉しかったはず。

花束みたいな恋をしたでも、好きだった先輩を剥がして居酒屋から追いかけてたりするけど、付き合ったり、深く付き合っていくには想いを伝える勇気が必要。

最後は悲しい結末だが、僕が明大前で、彼女との思い出を巡礼したい気持ちになったのは、本当に彼女のことが好きだったのだろう。想いが強い恋愛だけ、こんな気持ちに駆られる。

評価を低くしたのは、感情描写の繊細さがなかったから。もっとお互いの『言葉』でのぶつかり合いによって気持ちを表現してほしかった。男仲間とのシーンは清々しくてとても良かったので、なおさら何かもったいない気がしてしまった。

今後の松本監督の作品に期待します。