全く理解出来なかったらどうしようかと思っていたけど大筋は掴めたから良かった。
細かいところは考察を読んで補完したけどそんなに難解な映画って訳ではない。
序盤はとにかく嫌な気持ちにさせられてもうやめてよ！と言いたくなったけどボーがハプニングに見舞われた後の判断を母親に委ねるの、私にも思い当たる節があるから切ない気持ちになった。
ボーの振る舞いや生い立ちから問題を抱えているのは明らかなので同情の余地はあるけど、もう大人なんだから自分でどうにかしなくてはいけないのもまた事実だと思う。
現実は厳しい。
母親が徹底した支配をしておきながら見返りを求めているのにびっくりした。
いや、だからこそなのかもしれないけどモナの行動は行きすぎた愛、って訳ではないと思うし、母親と息子、ではなくモナという1人の女性としてボーとの関係を築いている気がした。
無償の愛なんて無いんだなあ。
弱々しいホアキン・フェニックスがめちゃくちゃ良かった。
狂気的な様が怪演と呼ばれがちだけどこのホアキンの怯えている縮こまった演技もまさに怪演でした。
私もモナの罠にかけられてもう一度この悪夢を体験したい。
これだけの悪夢を用意できる母・モナ、すごい人だ。
善悪はさておき、自分がしたことがどういう形で自分に返ってくるか分からないな、と妙な緊張感を持った。
