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ボーはおそれているのesのネタバレレビュー・内容・結末

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

作品を没入的に観るか、分析的に観るかでも反応が分かれそうな作品。

「これは私の物語だ!」タイプの見方であれば体感時間は変わるかもしれないが、自己セラピー映画を分析しながら3時間も観せられるのは疲れる。専門家の設定時間は長くても1時間程度なのに。
監督同様、アメリカなどで育ったユダヤ社会の文化的影響を受けながら宗教的には敬虔ではないユダヤ人の感想を聞いてみたい。
普遍的ではなく極めてパーソナルな映画は映像表現やギミックなどが幾ら魅力的でも2時間程度に収まって欲しい。
しかし、この苦痛を観客に与えること、傍観者では居させないことが監督の狙いでもあるのだろう。

作中に出てきた「観客と演者の境を曖昧にすること」は今作の目的の一つでもあり、「傍観者であることをやめさせること」と捉えれば近年の世界情勢に対しての姿勢とも受け取れるし、最後の裁判のシーンの傍観者の沈黙には主張を感じる。しかし後からくっつけた感も否めない。

彼の作品は内容のパーソナルさの割に箱が大きくなり過ぎた気がする
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