魔球です

ボーはおそれているの魔球ですのレビュー・感想・評価

ボーはおそれている(2023年製作の映画)
3.8
ママ気がヘンになりそうです。←禿同。

前作のヘレディタリー、ミッドサマーと比較すれば大幅な路線変更だったりするが"家族である事の呪縛"というテーマ性は相変わらず健在し貫かれて分かり易い。しかし、その一方で、いつものやつ〜!とフレッシュさに欠けていたのも確か。

この物語を100%理解するのに何年掛かるのか?という程の意味不明さに圧倒されるが、目を惹く数々の演出は斬れ味抜群で驚きと楽しさに満ち溢れているが故に3時間という長尺も何となく耐えれてしまう謎現象が起こって思考回路はショート寸前。

肝心のユーモアは強度を増した松本人志的なバイブスで1人ごっつ、松ごっつに近しいモノがありクセは凄いが意外と笑えた。特にマライアの曲でヨロシクやってるシーンは、これまでのシュールさと掛け離れたド直球ギャグの落差に大爆笑してしまった。不覚!

最初こそボーに降り掛かる悲劇を笑いながら観ていたが、時間が経つに連れ可哀想過ぎる。と感情を破壊しに来る名演をキメるホアキンフェニックスには感服。

しかしMVPはイカれた街にいたファックおじさん。出演時間こそ5分も満たないのに、あの強烈さを残したのは半端ないです。

常人には理解し難いリミッターの外れたアリアスターワールド。ヤバみ。逆ディレクターズカット版を出してくれっ!

次回作は再びホアキンとタッグを組み西部劇コメディを撮るらしいのだが、ホラーも撮ってくれよぉ〜。
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