魔球ですさんの映画レビュー・感想・評価

魔球です

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Mr.ノーバディ2(2025年製作の映画)

4.0

俺は休みたいだけなんだ…。

とボヤきながら、自ら率先して普通に一線を超えて、暴力装置と化す主人公ハッチ。いつもの下り。最高〜。

またしても発動する引き寄せの法則。巻き込まれるマンセル家、だが強い!
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ハウス・オブ・ダイナマイト(2025年製作の映画)

4.0

米国に発射されたICBM。着弾までの猶予はわずか19分という絶望的事態を前に、政府も専門家も右往左往し判断は鈍っていく光景がリアル。

章立てにした結果、テンポに若干の乱れが生じてしまう所は気になるが
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M3GAN/ミーガン 2.0(2025年製作の映画)

4.3

ミーガンの背が伸びた。

まさかの路線変更。ターミネーター2未満でありドントブリーズ2以上のバイブス。ナイトライダーにセガールアクション、詠春拳など、オマージュの着眼点が面白い。

ホラー映画としての
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トロン:アレス(2025年製作の映画)

4.0

直線と曲線を活かした、赤を基調とするデザインセンス。爆走するライトサイクルからのAKIRAリスペクト。いつだって暴走するのがセオリーの社長のバカ息子。

そして爆音鳴らすNIN。
もはや、ナインインチ
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ファーストキス 1ST KISS(2025年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

語彙力の雨霰に圧倒され、伏線もある。タイムリープ演出も簡潔でわかりやすく、退屈知らず。餃子の下りには唸る。流石、塚原あゆこと坂本裕二のタッグだけある。

ただ、説教臭いセリフがあったり、全部言う行間の
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ワン・バトル・アフター・アナザー(2025年製作の映画)

4.3

頑張る中年!

かつては名の知れた革命家。しかし時は流れて所帯を持ち、子煩悩な父親っぷりを見せるも、酒にドラッグにと、今作でもきちんとダメ男っぷりを発揮する。開幕ディカプリオ劇場。

ピチTを着こなす
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フレンチ・ラン(2015年製作の映画)

3.5

フレンチラン。どこかポップさを感じるし、引き込まれないタイトル。いわゆる邦題センス無い問題。

しかし蓋を開ければ、指令を無視する暴走CIAエージェントと、グランドイリュージョン的なテクをキメるスリ職
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劇場版 チェンソーマン レゼ篇(2025年製作の映画)

4.0

チェンソー爆弾サメ台風はマゼルナキケン。奴等をキチンと〆るのは宇多田と米津。劇中のサウンドが抜群にキマッている。

緩急の効いた青春ドラマはルックバック感あり映画的演出でエモ。アクションパートは火力高
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映画 すみっコぐらし ツギハギ工場のふしぎなコ(2023年製作の映画)

3.7

子供視点で観ればキュートだし、大人視点で観ればシニカル。色々とメタ構造を勘繰ってしまう時点で、自分もワーカホリッカーなのかもしれない!?と今そこにある危機を感じてみたりして。

かわいいだけじゃダメで
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リゾートバイト(2023年製作の映画)

3.8

ホラーは指数は高くないが、洒落怖スターズなバイブスを前にワクワクさせられ楽しくて面白くて、なんか悔しい。
終わり良ければ全て良しなんて!と思ってたけど、しっかりヤられてしまった。

永江監督には、この
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バレリーナ:The World of John Wick(2025年製作の映画)

4.5

火vs水!

タフでクールなJWアクションに、モノボケnotモノキルな殺傷能力の高いジャッキーアクションの数々。生き残る為にストイックで有り続けるアナデアルマスが格好良過ぎて眼福、故に感服。

そして
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トウキョウソナタ(2008年製作の映画)

4.0

家族の風景〜♪

リーマン香川照之の冴えない父親なダメっぷりが痛々しくて突き刺さる。しかし面接からダンボールをぶっ叩くシークエンスは不意打ち過ぎて笑ってしまう。そして強烈な階段落ちはホラー的でゾッとす
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地獄の警備員(1992年製作の映画)

3.8

ストリートで一番強いのは相撲。これはホーリーランドと刃牙で実証済み。

スモウレスラーらしい、タッパのデカい松重豊から繰り出される、パワー一択の残虐技の数々に舞の海も白目を剥いたとか、剥いてないとか。
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カリスマ(1999年製作の映画)

3.8

カリスマと呼ぶ木を核とし、世界の真理を問うコンパクトでワールドワイドな物語。そして難解。

生きる力と殺す力は均衡しているが、視点は違っているのではないか?という構図を様々な勢力で見せていく上手さ、不
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蛇の道(2024年製作の映画)

3.8

フランスが舞台だからか、98年版の不穏感や異質さよりもスタイリッシュさが良くも悪くも目立っている印象でフィニッシュする。

ゴルフ場から森にリメイクされたシーンは流石に格好良かった。

蛇の道(1998年製作の映画)

4.0

過度な味付けはされず、ただ淡々とした不穏さが渦巻く演出に圧倒され、クライマックスの爆発力に悶絶。

後のCloudが垣間見えてユニティ。宮下新島のバランス感、ロケーション、あとコメットさん。翔ヤンが格
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回路(2000年製作の映画)

4.6

20年以上も前の映画ではあるが、怖さと不気味さは今観ても、斬れ味抜群でゾッとする。なかでもタンクからのダイブシーンは、テレビCMでよく流れたのを思い出しエモ。それに何度も観ても、やはり強烈であった。>>続きを読む

近畿地方のある場所について(2025年製作の映画)

4.0

白石晃士のベストアルバム感。

物語が足踏みしそうな、連続するモキュメンタリー描写は、斬れ味抜群な不気味さを煽るシークエンスで見事に表現。後半は怪異を追求するサスペンスミステリーに白石ワールドが領域展
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カルト(2012年製作の映画)

3.7

怪奇現象に巻き込まれ、TV業界のハラスメントにも巻き込まれる売れないタレント軍団。そして救世主ネオ様のブッ飛び感。

心霊としての、人としての怖さ。近畿地方のある場所について。を観るに至っての再鑑賞で
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ジュラシック・ワールド/復活の大地(2025年製作の映画)

3.7

たかがポイ捨て、されどポイ捨て。

老若男女楽しめる安心安全設計だが、都合良き展開に夏休み映画過ぎないか!?とゾワゾワする。シリーズの顔であるラプトルが圧倒的に不足してるのにモヤモヤ。

しかしT-R
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コンパートメントNo.6(2021年製作の映画)

3.8

強制的に膝を突き合わす状況になれば、相手が最悪最低な人間でも心を通わせ理解し合えて、最悪な出会いも最高の出会いになる。なんて可能性に旅は良いなぁ〜と思うが、その分リスクも必ずある。気をつけろ。

目的
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ゆとりですがなにか インターナショナル(2023年製作の映画)

3.7

ジェンダーやハラスメントを扱いながら、そのセリフは大丈夫なのか?とハラハラ。押し売り感のあるユーモアにゾワゾワ。
やはりドラマ版は傑作だった。

ゆとりモンスター山岸が中間管理職として社会をサバイヴし
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偶然と想像(2021年製作の映画)

4.0

偶然な出会いだったからこそ、その瞬間に隔たりなく踏み込めてしまうコミュニケーションの面白さ。

抑揚のない演出は、こちら側に想像させる狙いがあったようで、まんまと術中にハマってしまう。またしても濱口竜
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メリちん(2006年製作の映画)

3.7

閉塞感のある田舎で繰り広げられる幼馴染3人衆の人間ドラマは、絶妙なさじ加減で嫌味ったらしく、こういうアンバランスな友人的関係性ってあるよなぁーと振り返る。

かなり前の作品であるが吉田恵輔の色がしっか
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セーヌ川の水面の下に(2024年製作の映画)

3.8

パリ五輪の汚水セーヌ川トライアスロンに、環境活動家、無能なパリ市長というフランスの危機的状況に襲来するサメ!しかもハイスペックなのが良い。

上品な邦題に対して攻めた描写、たまにアサイラム感。そしてダ
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母の聖戦/市民(2021年製作の映画)

4.0

拉致された娘を取り戻そうと孤軍奮闘する母親。そこに介入し掻き乱す警察。ダメ夫。無駄に口が硬く煽りスキルの高い犯罪者。

主人公を俯瞰したショットは、ボーダーラインの不安感を掻き立てる。ゾクゾク。

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教皇選挙(2024年製作の映画)

4.3

悩めるオジさん(お爺さん)図鑑。

策略や根回し、過去のやらかし、衝突する価値観。煙草のポイ捨ても平気でする。やはり聖職者も赤い血の通った人間。納得。

困れる男レイフファインズの演技に同情し、本当に
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ヘッド・オブ・ステイト(2025年製作の映画)

4.0

これぞ愛すべきお馬鹿映画。

ムービースター出身でアホだけど憎めない米大統領に、軍出身でクレバーな英大統領という誇張されたキャラ設定を乗りこなすのは、この2人しかいない!ジョンシナとイドリスエルバ。納
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スーパーマン(2025年製作の映画)

4.0

US版アンパンマン。

特別な力がなくても、誰もがヒーローになれるというメタファー。ガン版はフィジカルよりメンタル推し。超人でありながら、人間的であり、真の強さを再考させる。

移民やロシアウクライナ
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オールド・ガード 2(2025年製作の映画)

3.0

続編にありがちなイケてない追加設定。5年越しの続編を完結させる気もなく、このテンションでまだヤるというバイブス。とりあえず次作も期待しとく。

でも、その前にアトミックブロンドよ〜。

でっちあげ ~殺人教師と呼ばれた男(2025年製作の映画)

4.0

有り得ないを積み重ねる冒頭のスピード感でテンションを持っていく吸引力とエンタメ性。流石、三池崇史。

単純明快な人物設定に説得力を与える役者の演技。瞬きしない危険な柴咲コウ、光石校長の畜生っぷり、2面
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トワイライト・ウォリアーズ 決戦!九龍城砦(2024年製作の映画)

4.5

鑑賞後、強くなった気になる映画は良い映画。

四次元殺法なカンフーアクションをヤるのには持ってこいなサイバーパンクな九龍城砦。ビル群を縫う様に飛ぶ飛行機ショットもあって満足。

キャラクターはいちいち
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F1®/エフワン(2025年製作の映画)

4.3

否IMAX。

ブラピ効果と迫力のカメラワーク、ネトフリドキュメンタリーFormula 1栄光のグランプリ的な演出にトップガンマーヴェリックセオリーに乗っかったブチ上げ。オフィシャル全面協力の強みが、
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NANA2(2006年製作の映画)

3.0

お前、だれ?

前作のキャストはほぼ総入れ替えで世界観を自らブチ壊してくスタイル。ある意味パンク。音楽そっちのけで、ひたすら不幸で鬱々とするドラマ展開。物語の着地は不安定でヒトコワ過ぎた。

狩野英考
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心霊写真(2004年製作の映画)

3.8

意図したモノを切り取ってシャッターを押すというカメラの普遍性に垣間見る暴力性を恐怖として捉えた視点がフレッシュ。Jホラー的な雰囲気と胸糞でも足りないシーンに絶句する。

B級映画ノリで挑んだ結果カウン
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NANA(2005年製作の映画)

3.5

今さら観た結果、確かにダサさは否め無いがアイテムやディテールがいちいちノスタルジックだし、シド&ナンシーを和製解釈したようなレン&ナナの背伸びした恋愛関係は微笑ましくてニッコリ。

今じゃ主役を張る役
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