魔球ですさんの映画レビュー・感想・評価

魔球です

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罠 THE TRAP(1996年製作の映画)

3.8

物語も暗いが、画面も暗い。サイコスリラー色強め。シリアスで内省的なストーリーは90年代独特の不安感を煽ってくる。

しかし濱マイクの格好良さは変わらないっ!だが、それ以上に星野の漢気にグッときた。スピ
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遥かな時代の階段を(1995年製作の映画)

4.0

モノクロからカラーになり失われるモノはあるが、格好良さや抜け感は色味を増して更に魅力的に進化している。

そして横浜の街や海と隔たる川を舞台設定に選んだメタ構造は濱マイクと白い男が対峙するシーンで遺憾
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我が人生最悪の時(1994年製作の映画)

4.0

濱マイクの原点を知らずにドラマ版を擦り倒していたなんて不覚!

全編モノクロでギラついた雰囲気とスタイリッシュな数々のショット。見てくれだけで終わらない中身も沁みる人間ドラマとサスペンスが至極。

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ゴジラxコング 新たなる帝国(2024年製作の映画)

4.0

炸裂ブレンバスター。

コング、ゴジラ共にルーティン化された物足りない日々を送っている怪獣界最強の2匹を描く哀愁溢れる前半がフレッシュ。

まーた地下空洞モノやるのか!?と人間パートはなかなかの冗長さ
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エピデミック〜伝染病(1987年製作の映画)

3.6

前半のゆるいバイブスから、どんどん雲行きが悪くなる道中を経て、女性が1人語りするクライマックスは圧倒的。正に呪いのビデオでしょ!?コワすぎ…。

エピデミックのタイトル表記が画面の端に表示されてる謎演
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アイアンクロー(2023年製作の映画)

4.2

弱さを肯定してこその、強さ。

男らしさという有害な価値観に家父長性の抑圧。一家を襲う呪いの原因が炙り出された父フリッツの言動の数々は時代背景を考慮しても、なかなかキツい。

そして、強さだけでは生き
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夜が明けたら、いちばんに君に会いにいく(2023年製作の映画)

3.0

急展開のクライマックス!茜の家族のヤバさが一瞬垣間見える。
あの口笛が聴こえたなら、青磁はすぐそこにいる。気をつけろ!ぴゅ〜♪

東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -決戦-(2023年製作の映画)

3.5

血のハロウィンにタイトル負けしない、長尺の大乱闘から監督やスタッフ、キャストの意気込みがビシバシ伝わってくる。

しかし、不良とタイムトラベルというフレッシュな世界観から、今作は掛け離れ過ぎて、もはや
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アメリカン・フィクション(2023年製作の映画)

4.3

FUCKとな!???

文系黒人が、世間に出版業界に対するdisとして典型的なギャングスタ本を執筆した結果、爆売れしてしまった!というトンデモ設定からして既に面白い。

ありそうでなかったステレオタイ
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MEMORY メモリー(2022年製作の映画)

3.3

あっ!さっきまで忘れてた!と言わんばかりのアルツハイマームーヴを終盤に仕掛けてくる展開にモヤモヤ。

いつもの無双を期待すれば、バリエーションの幅が狭いイコライザーまたは必殺仕事人的な渋さでキメる年相
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オッペンハイマー(2023年製作の映画)

3.6

予習したから〜、は通用しなかった。

登場人物の多さに、専門用語。そこにノーランが時系列いじりをキメてきて、物語は複雑化を極め思考回路はショート寸前。とあるシーンでは拘りの特撮に限界も感じたな…

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デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション 前章(2024年製作の映画)

4.0

人類終了〜!

アニメ特有の言い回しやセリフの数々に、これは苦手なやつかも…と戸惑いや不安を覚える前半。

しかし第9地区ミーツ、ドラえもん的なサンプリングと10代が抱えるモラトリアムやアイデンティテ
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デューン 砂の惑星PART2(2024年製作の映画)

4.0

否IMAX。

物量に情報量、そして音量の凄まじさに圧倒される3時間。特にゴリゴリに重低音を効かせたサウンドにはスタミナが削られる。

それでも、キメる所はキメに来るというメリハリの効いたシーン展開は
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怪談新耳袋 殴り込み!劇場版<関東編>(2010年製作の映画)

3.7

心霊版ジャッカス。

フリースタイルラップしたり、トイレ掃除したり、適当なコックリさんしたり…と名だたる心スポで悪ふざけしては、大騒ぎするオジサン達。悔しいけどいちいち笑えます。

ギンティ小林の爆笑
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SISU/シス 不死身の男(2022年製作の映画)

3.8

死神も恐れる不屈の爺さん。

セリフの代わりに暴力で語る。副題で既にネタバレしているのにも関わらず、バリエーション豊富な数々の規格外な無敵展開を前にすれば飽き知らずで退屈知らず。これは強烈!

wik
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東京リベンジャーズ2 血のハロウィン編 -運命-(2023年製作の映画)

3.6

芭流覇羅と書いてヴァルハラと読む。

タイムリープ映画としても、ヤンキー映画としても消化不良なのは、完結版への説明回だろうって事で飲み込んだ。
それでも後半に畳み掛ける証言の数々は次作への期待を高めて
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コヴェナント/約束の救出(2023年製作の映画)

4.3

絆に国境はない。エモ!

助けた側の理不尽な展開、助けられた側に起こる呪縛という対比は、残酷なまでにリアルに描かれ説得力がある。この感情を物語に落とし込んだ結果の後半戦はトップガンマーヴェリック級の胸
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TAR/ター(2022年製作の映画)

3.8

才能ある者が人に教える事は、時にハラスメント認定される事もある。という今っぽさ。

天才が故の苦悩は今も昔も存在し、凡人が理解するなんて無理だろう。しかし凡人だって生きてれば色々あるっていうね。多様性
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ボーはおそれている(2023年製作の映画)

3.8

ママ気がヘンになりそうです。←禿同。

前作のヘレディタリー、ミッドサマーと比較すれば大幅な路線変更だったりするが"家族である事の呪縛"というテーマ性は相変わらず健在し貫かれて分かり易い。しかし、その
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処刑山 ナチゾンビVSソビエトゾンビ(2014年製作の映画)

4.0

ナチゾンビにはソビエトゾンビをぶつけるんだよ!in北欧。

ナイスビューな場所でnotイケオジ主人公とナード達がバッタバッタとゾンビをブっ倒すミスマッチ感。おもろ。

過去の汚点を精算するシークエンス
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そして僕は途方に暮れる(2022年製作の映画)

3.8

クズを貫いたトヨエツと貫けなかったキスマイ藤ヶ谷。

本物のクズと半端なクズの差が露わになる物語の着地。ダメンズがモテる説得力。逆算して見ると色々見えてくるクズの多様性。

"何かゴメン"という凡庸性
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心霊×カルト×アウトロー(2018年製作の映画)

3.3

心霊現象よりもヤンキーが怖いって言う〜!
ホラードキュメンタリー映画としては"じゃない"展開が多くて良く言えばフレッシュだしリアルでもある。

奈落のマイホーム(2020年製作の映画)

3.8

11年間、汗水垂らして働き手に入れた念願のマイホームは奈落の底にボッシュート!

迫真の演技でキメる役者に対して、ゆるい言動の落差はいちいち笑える。コメディとパニックが同時進行する展開は、同じく韓国映
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窓辺にて(2022年製作の映画)

3.8

タクシー運転手aka面白のたっちゃんが語る贅沢論がシンプルイズベストでグッとくるし笑えた。最高!

吾郎ちゃんがパチンコ屋に行ってしまう行動には共感。価値観は違って当たり前だけど少しばかりの一致があれ
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哀れなるものたち(2023年製作の映画)

4.3

可愛い子には旅をさせろ説。

世に蔓延る搾取構造ミーツ資本主義を、闇雲に過激化しない意味のある表現で批判した実存主義なメッセージ性は、一見ブッ飛んでいるように見えるが、現代にも繋がる部分を感じさせ、R
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ゴールデンカムイ(2024年製作の映画)

3.8

ヒンナヒンナ。

漫画原作をそのまま現実に落とし込んだようなドンピシャなキャスティング(特にアシリパと白石)にハイクオリティなCG動物、飯テロにお下劣オソマギャグ、そして暴力的なアクションに至るまで、
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エレメント・オブ・クライム(1984年製作の映画)

3.5

初見時から映画経験値は貯まったわけで、改めて今作を観てみたが、やはり難解!

考察サイトを漁っても引っ掛からなくて詰んだ。ただディストピアな世界観は今も唯一無二で面白い。トリアーはイディオッツ辺りから
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ゼイラム(1991年製作の映画)

3.8

メティス砲ー!!!

男子が好きなモノを全部ぶっ込んだ世界観とキレにキレまくった雨宮慶太イズムは時代を超えても最高だった。サントラも抜群に格好良い!

TALK TO ME/トーク・トゥ・ミー(2022年製作の映画)

4.0

劇場初め🎍

ジャンプスケアに頼らずに物語で恐怖を煽るスタイルは厭な感覚を増幅させる巧妙さがあってゾゾゾ。

憑依チャレンジでハイになった末路の自業自得っぷりは若さ故の無知なる狂気。いいね!や再生回数
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ハロウィン THE END(2022年製作の映画)

3.6

物語重視な為にキルシーンは少なめ。ワンカットハンティングや、対多人数戦など、これまでの豊富なアイデアは皆無。

毎度楽しんだハロウィンシリーズの完結編がコレか〜。と消化不良。穴で隠居生活するマイケルマ
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ある用務員(2020年製作の映画)

3.7

オフビート感を匂わせる会話劇と斬れ味抜群なアクション描写の対比、主人公はまさかの用務員だって!?

文句無しの格好良さでキメるべいびーわるきゅーれの2人を筆頭に他のキャストも癖強めで良いっ!謎の説得力
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バタアシ金魚(1990年製作の映画)

4.0

思春期の衝動的アオハルな暴走は世代が違っても時代を選ばない面白さがある。

高校生が普通に飲酒しまくってる衝撃の日常風景は先日観た台風クラブしかり、この頃の邦画の自由度の高さを表していた。

しかし1
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Saltburn(2023年製作の映画)

4.3

なんだか見てはいけないモノを覗き穴から観てる気になってきた…。罪悪感。

あらゆる欲求が入り乱れた家族の風景に降臨したバリーコーガン様の狂気的なキモパフォーマンスと不穏な世界観に容赦無くブーストをキメ
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アフター・ヤン(2021年製作の映画)

3.8

余白にSF味を垣間見せるのが粋。

大人から見る、子供から見るヤンへの接し方の差を音と映像で埋めて行く心地良さ。まさかのリリィシュシュに驚き、テレビ電話がまんま小津スタイル。至高〜。

A24らしさの
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非常宣言(2020年製作の映画)

3.8

フライトパニックだけで終わらずに、そこに至るまでの経緯を掘っていくサスペンスの顔を覗かせながら、しっかり韓国映画らしい胸糞オジサンと理不尽パワームーブもキメてくる用意周到っぷり。面白い!

日本サイド
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ソフト/クワイエット(2022年製作の映画)

3.8

即席半端者レイシスト集団の何の為にもならない胸糞&バイオレンス。

全然揃わない足並みや人物相関の逆転だったりと、家に乗り込んでからの展開が面白いし、ワンカットである事を忘れるくらい没入度が高く、志の
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