魔球ですさんの映画レビュー・感想・評価

魔球です

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ジョーカー:フォリ・ア・ドゥ(2024年製作の映画)

3.3

ジョーカーとは!?

アッパーな決着をつけた前作と今作の落差に唖然とする。作品を煮ろうが焼こうがどう料理しようが監督や制作サイドの自由だって事を理解していても、ここまでブッ飛ばされるのは予想外。

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シビル・ウォー アメリカ最後の日(2024年製作の映画)

4.3

人間の狂気性を擬人化したようなジェシープレモンスに戦慄し、無関係を徹する店員に共感する。そして善悪の境界線が消えたアメリカで試されるジャーナリズム。

ジャンプスケアのような突如として鳴る銃声に恐怖し
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ハングマンズ・ノット(2017年製作の映画)

3.7

警察に法律どこいった!?ってくらいに狂人大運動会と化した世界が面白い。ゲリラ撮影らしい一般人の生々しい反応も良かった。

かなり荒ぶった内容になっているにも関わらず、意外と練られたカットもあって、阪本
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激怒(2022年製作の映画)

3.5

安心安全富士見町〜♪

遂に高橋ヨシキがメガホンを撮ったのか!と期待値は高め。所々にヨシキ氏のフェティッシュさが垣間見れたり、自治体が権力を振りかざし、カーペンターライクなサウンドが鳴れば、ぶっ飛んだ
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ベイビーわるきゅーれ ナイスデイズ(2024年製作の映画)

4.3

友情vs孤高。

殺し屋としての腕は抜群でも人間関係は不器用な冬村かえで。という今作におけるヴィランが、あまりにも魅力的な為に"ちさまひ"よりも語りシロがあるが故に感情移入しがちだが、そこを絶妙なバラ
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グリーンバレット(2022年製作の映画)

3.5

殺し以外に特技がない、国岡さんが殺し屋研究生の講師に抜擢されるトンデモ設定からして既に面白い。

安定のオフビートコメディと格好良いアクション。そして板尾創路の謎。

"敵の配置がファークライ"は今作
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Cloud クラウド(2024年製作の映画)

4.3

これが私の生きる道〜♪

陰キャで、頭のネジが一つや二つは軽るく飛んでしまっている登場人物達、そこには善悪の境界線なんて皆無。資本主義の波に飲まれまいと抗う姿は、時に滑稽で時に恐ろしくもある。

前半
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ベイビーわるきゅーれ 2ベイビー(2023年製作の映画)

3.8

前作からバイブスは変わらず、ゆるい日常パートと仕事パートのメリハリの効きいた落差が面白いし、タクティカルコンバットなアクションも格好良いし、ユニークなアイデアも豊富で流石。

ただ、自宅鑑賞が故に、会
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Pearl パール(2022年製作の映画)

4.0

我が子への接し方が毒親的な母親。しかし視点を変えればナチュラルボーンキラーな娘を制御する為の愛とも捉えられる。
クライマックスの独白シーンはグッとくる反面、あぁ…やっぱそうなのか…と絶望する。

そし
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劇場版 君と世界が終わる日に FINAL(2024年製作の映画)

3.3

シーズン1しか観てない状態で挑んだだけに物語のディテールは理解し難いが、超ご都合主義な脚本に、ここぞって時に鳴らす音楽のドヤ感は流石にダメだろ〜。と笑ってしまった。

これでファイナルらしいが、まだや
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レベル・リッジ(2024年製作の映画)

3.6

屈強な精神力が武器。という強靭なメンタルを持った主人公でも、署長とその仲間の胸糞っぷりに堪忍袋の尾も切れるしかない。

マーシャルアーツの達人でも無闇に暴力を働かないクレバーな戦法は元特殊部隊だけあっ
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エイリアン:ロムルス(2024年製作の映画)

4.0

リドスコ爺もニンマリだとか?

迫るタイムリミット、迫るゼノモーフ、パルスライフルの説明がロマン。環境を駆使したアクションもキレている。胸熱!

静と動を活かしたフェデ監督のスタイルは随所で発揮され、
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DOGMAN ドッグマン(2023年製作の映画)

3.6

悲劇が生んだドッグマンというダークヒーローキャラはバットマンのヴィランとして登場させたい程のカリスマ性がある故に、これはレオンの頃のキレキレなリュックベッソンが観れるかもと意気込んで期待はしてみたが、>>続きを読む

最強殺し屋伝説国岡 完全版(2021年製作の映画)

3.5

殺し屋の日常とモキュメンタリーの親和性は抜群だと思うのだけど、いざアクションが始まると映画的なカット割をゴリゴリに取り入れて、ジャンル的な面白さが薄まっているのは残念。

それでも個性的なキャラクター
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サユリ(2024年製作の映画)

4.0

Jホラーのジワる怖さが印象的な前半をブン投げて、コワすぎライクな白石ワールドを色濃くキメる後半。まさかのナーメテーター映画にトランスフォームしてしまう大胆さに亜然とする。

怖くて、笑えて、グッとくる
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コンフィデンシャル:国際共助捜査(2021年製作の映画)

3.5

どうした!?

個性豊かな主役の御三方に悪役の存在感が負けてしまっている。続編が制作されるくらいだから予算も潤沢だと思うのだけど、前作を下回る平凡な完成度を前に消化不良は否めないって話し。

ほつれる(2023年製作の映画)

3.5

論詰めする文則がいつかサイコキラーになってしまう!?とハラハラ。その一方、綿子は不幸マインドと保身で武装した悲劇のヒロインちゃんでゾワゾワ。

役者の演技は間違いないが、物語にピンと来るものはなく無事
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フォールガイ(2024年製作の映画)

4.3

AC/DCのサンダートラックが鳴る映画は、もれなく良い映画。

アイデアと歴史あるアクションでスタントパーソンの凄さを語り、ハリウッドストやアクション映画史の雑学を交えたユーモアは楽しくて面白い。久し
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エスター ファースト・キル(2022年製作の映画)

3.5

設定大勝利な前作から、まさかの続編は無理難題過ぎるだろ!?と勝手に思っていたが、バケモノにはバケモノをぶつけるんだよ精神でカマす大胆な路線変更は"エスター"の続編としては正解だったのではなかろうか!?

逆転のトライアングル(2022年製作の映画)

3.7

権力構造が変わっても所詮は人間という説得力。愚かだね〜。

無人島に辿り着くまでの船旅はブラックジョークのつるべ打ちでニンマリが止まらない。その反動もあってなのか?無人島パートは退屈さえしないが明らか
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サイダーのように言葉が湧き上がる(2020年製作の映画)

3.7

ノスタルジーで90sライクな世界観のデザインはご都合主義さを帳消しにし、恋愛ドラマに頼らずに、コンプレックスを抱えた2人が互いに、時に周りを巻き込んで成長していく姿が心地良い。

そしてエンドロールで
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デッドプール&ウルヴァリン(2024年製作の映画)

4.2

内輪ノリの究極系。

今作は予習復習必要なしと聞いたが蓋を開ければ、やっぱり必要じゃねーか。とまず言っておく。

キャッチコピーである普通のヒーローにも飽きたし、ダークナイト系のダウナーもの、ザボーイ
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タフ PART 1 誕生編(1990年製作の映画)

3.7

デスゲーム、奇妙なヒットマン、チートな安岡力也など、トンデモ展開が繰り広げられる中で、時折り垣間見せるスタイリッシュな演出が粋で格好良い。

これは確かに伝説のVシネだった。納得。あとトヨエツが危な過
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密輸 1970(2023年製作の映画)

4.3

じぇじぇじぇぇえええー!!

人も街も荒ぶった世界で、しのぎを削る海女ーズと野朗供のクライムドラマは喜怒哀楽が大渋滞している。エンタメの暴力だっ。

タランティーノライクな面白い選曲や画角遊び、時代を
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ケイコ 目を澄ませて(2022年製作の映画)

4.5

語られない所にこそ語るべき所がある。

捉え方は観る人次第で変わるストロングスタイルな演出に応えるフィジカルさで表現する岸井ゆきのがイル。

しかしMVPは弟役の佐藤緋美。キレ味抜群な物語の着地。ボク
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フェラーリ(2023年製作の映画)

4.0

レースをする為に車を売る。

人として経営者としてリスクジャンキーな顔を覗かせるエンツォフェラーリ氏に共感なんて出来ないが、サングラスをキメた出立ちや部下に発破をかける姿には確かなカリスマ性があった。
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ルックバック(2024年製作の映画)

4.0

令和の漫画道。

簡潔なセリフ、心情を表現する目線やディテールに気を配った省略描写に感服。原作では見えなかった部分をアニメーション表現する事で可視化される新しい視点には、アニメ化する意味の説得力があっ
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みなに幸あれ(2023年製作の映画)

3.7

ワンフォーオール、オールフォアワン。

日々の暮らしは誰かの不幸があって成り立っている。今日も誰かを搾取して、気付かない所で誰かに搾取されている。感謝。

近所感のあるロケーションは不気味でゾゾゾゾゾ
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バッドボーイズ RIDE OR DIE(2024年製作の映画)

4.0

ライド感とハイテンポな展開は安定のバッドボーイズ。呪われた男マイクとスピってるマーカスは年老いても相変わらずタフガイで最高〜。

そんな2人を抑えてMVPに輝いたのはレジー。あの戦闘力からの敬礼ムーブ
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ベネデッタ(2021年製作の映画)

4.0

神聖とされるモノを露悪的に演出する底意地の悪さ、ジェンダー問題を違う切り口で見出すクレバーさたる事か。84歳ヴァーホーベン。斬れ味は以前より増している。

ベネデッタの能力云々は置いといて、17世紀か
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ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り(2023年製作の映画)

3.8

アクション良し!ユーモア良し!物語良し!キャラ良し!熱量良し!予告から香る駄作臭は払拭された!

どんな作品も蓋を開けるまで分からないって事を再確認。アクのないスースクまたはgotg的なバランス感覚。
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REBEL MOON ー パート1: 炎の子(2023年製作の映画)

3.6

ザックのスターウォーズ。

ネトフリ制作だけあって全体的にリッチで映像は面白いのに、物語のほとんどの時間を人物紹介に割いている。これは冗長。そのせいもあってか?ザック印のスロー演出も悪目立ちしてキレ味
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マッドマックス:フュリオサ(2024年製作の映画)

4.0

これもまたMADMAX。

FRのように矢継ぎ早なアクションで物語を語らずに、じっくり語って魅せるチャプター方式を前にいきなり困惑するが、見える景色はメルギブ版マッドマックス的なエモさがあって、結果最
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M3GAN/ミーガン(2023年製作の映画)

3.7

2019年版のチャイルドプレイなエモさを期待したが結局ミーガンが悪党的な立ち位置で落ち着いた所に消化不良を感じる。

だが、モノを大切にしない者をハントするミーガンの真の姿にゾクゾクするしそ爽快。ザ人
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関心領域(2023年製作の映画)

4.2

異常な日常も続けば、それは正常な日常。

歴史上最大最悪の殺戮工場アウシュビッツから作動音が流れ込む近所で平然と展開されるよくある家族の風景は、無関心さへの警鐘を示していた。

メンタルを削るサウンド
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サクラメント 死の楽園(2013年製作の映画)

3.7

実際の事件をモチーフにした…って事で調べてみると映画の倍の倍に凄惨。

色々とオブラートに包んだような展開は被害者への配慮なのか?映画的には物足りないが、人民寺院事件を知るキッカケになったのは良かった
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