このレビューはネタバレを含みます
学生時代にタイムスリップしたら、きっと迷わず今とは違う人生を選ぶんだろう。
あの瞬間こうしていれば良かったと思うこと、なんでここで勇気を出さなかったんだろうと思うこと。
そんな後悔を晴らしたくて、今の自分だったらきっと迷わず今とは違う人生を選ぶんだろう。
母親がもう一度同じ人生を選択したことは、すごく尊いことだと思う。
でも自分にはまだ、理解できるけど理解できなかった。
言っている意味はわかるけど意味がわからなかった。
もし母親だけがタイムスリップしていたら、違う選択をしていたんじゃないかと邪なことを考えてしまう。
でも本当はわかってもいる。母親だけがタイムスリップしても、きっと同じ選択をするんだろうなってことも。
自分に子供ができたら、なによりも大切に思うんだろうことも想像できる。
他に幾つも後悔があっても、この映画と同じ選択をするような気がする。
でもまだ、この映画に感動できるほどにその気持ちを心の底から理解できていないことの方を、今の自分はより痛感してしまった。
ただ、こういう感情を知りたい気持ちは強くなった。
自分にとってはもう少し先の話になるだろうけど、迷わず同じ人生を選べるほどに大事なものを手にしたいな。
自分で選んだ人を、自分の子供を、大事なものにしていきたいな。
自分で言うのもなんだけど、結構まじめに生きてきたつもりです。それなりに高い水準で文武両道もできていたと思います。
自惚れだと言われるかもしれないけど、この映画でシャオリンがやりたがっていた意味での、ちゃんと親を喜ばすことは、できていた方だと思っています。
でも、なぜだかこういう映画は好きなんです。
それがなぜだかわからないんです。
好きな理由を言語化することができないんです。
なぜ好きなのか言語化できる日まで、きっとこういう映画は観に行き続けるんだと思います。