音のスペシャリストによって音が立体化されていく過程も良かったし、サスペンスとしても良く出来ていた。
本作を観ていて嘘をつく時の鉄則を思い出していた。嘘をつくなら本当の事を織り交ぜながら話をすると相手は真偽がわからず騙されやすくなる。
本作も悪玉と、悪意はないのに結果的に悪玉の片棒を担ぐ事になる人が何人も出てくるので、観客は主人公を含め誰が正義で誰が悪か?真実はどこにあるのかわからず迷宮に迷い込む。組織と個人、個人と個人、現在と過去、話は二転三転し、考え続けてあっという間の129分間。
私においてはその結論にうっすら涙を浮かべるぐらいだった。
脚本だけでなく音の使い方、映像も見応えあるので劇場での鑑賞がベストだと思います。