BL好きを隠す私と、ゲイであることを隠すあなた。
恋愛映画であり、LGBTQ 映画。
だけれども、そんな枠なんかで括りたくない、"私"と"あなた"の物語。
葛藤も、苦しさも、少しの感情の揺らぎも、どんな小さな綻びも、複雑さもなかったことにしない、とても…とても…真摯で丁寧な作品でした！！！
やるせなさと静かな決意に、ずっと目がうるうる。
役者さんみんな良すぎるのですが…！！！
全員が全員、自分の感情との向き合い方を必死に考えていて、
神尾楓珠の辛く苦しい心の叫びも、山田杏奈の葛藤と決意も、周りを囲む俳優たちの心のゆらぎも痛いくらいに伝わってきて本当に凄かった…！
類型化され単純化された言葉って、理解しやすくて耳馴染みがいいですよね。
あの地獄のホームルームに直面したら僕も確実に理解者面してしまうし、それが悪い事だとも気づかずに他人事として捉えていたと思います。
学生の頃、研究室の教授にも口酸っぱく言われていました。
"一度完全に理解したと思ったら、そこから
自分の浅はかさに絶望するまで知識を深めなさい"、と。
共存への道程は長くて、この物語自体がファンタジーかもしれないけれど、
"理解できないかもしれないけど、理解しようとしたい。"と言う、三浦さんの言葉は何にも代えがたいです。
まだまだ解決とは程遠いし、これからもこの地球には辛い現実が待っているけれど、
最後の駅でのシーンは、冗談を言いながらも絶望の中を前向きで生きていく意思が感じられて、希望と絶望でもう感情ぐちゃぐちゃ。
まだ心の整理がついていないけれど、でもはっきり分かるのは、この作品が間違いなく今年の邦画を代表する傑作であること…✨
愛らしいシーンも多くて、重くなりすぎない爽やかな青春映画としてまとまっているのもすごいですし、水槽だったり最後の駅だったり、印象的なカットも多い、愛すべき"私"と"あなた"の物語でした。
しばらくこの余韻に浸ることになりそうです…✨
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山崎紘菜さんTOHOのナビゲーター卒業してしまうのですね…！
とりわけファンだったわけではないけれど、いつも幕間に見ていた顔が見れなくなってしまうのは寂しい…
でも何もなく交代ではなく、幕間に挨拶挟んでくれるあたりTOHOさんも粋でした…！
9年間お疲れさまでした！🙇
