関俊彦‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️これこれ‼️‼️‼️‼️‼️‼️‼️
犬神家の一族じみた因習村の風習と血の繋がり。横溝ワールドにじわじわと水木ワールドが降り混ざっていく様が見ていてわくわくする。ギョッとするがグロテスクに振り切っていない血と死体、鬼太郎パパの戦闘シーンは大平晋也リスペクトを感じ、アニメーション表現も好きなところが多かった。
内容としては「命を舐めるな」という一貫したメッセージがあった。新しい戦前を迎えつつある今、他人の生殺与奪の権利を自由にすることの愚かさをいかに表現するかがキーとなるが、この映画では「私欲VS愛｣という構図になっていて、ちょっと残念ではある。命を殺してはいけないのは、愛とか思いやりみたいな感情の問題ではなく、当たり前なことだから。人は必ず死ぬのと同じくらい当たり前のことだから、優しくない奴も愛してない奴も殺してはいけないのだ。感情に訴えるから自分の正しさや倫理を守る為に戦争が生まれるのだと思う。
あと残念な部分をあげるとしたら、血の呪いを血の繋がりでどうにかしようとすること。一族の娘は親族の私欲に苦しんだのに、ユウレイ族では美談になるのか？搾取されたから？
と思ったけど、その争いを子に残さない為にここで終わらせるという責任をとるのはとても良かった。本当の意味での責任とは何か。責任を取らない限り、次に争いや恨みは引き継がれていくから。(だからこそ、産まれてくるのが実の息子だから責任を取るのか？とも思ったが)しかし、人間の水木がユウレイ族の鬼太郎を守り抜くのは、各々の種族や価値観や道徳を超え、当たり前を貫いているように見えてよかった。
