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ノーカントリーのtagomagoのレビュー・感想・評価

ノーカントリー(2007年製作の映画)
4.5
モスとシガーの追いかけっこを中心にドラマは展開します。とにかくシガーが強烈。空気銃を武器に顔色一つ変えず殺していきます。顔を見られたら殺す、運が良ければコイントスで見逃してもらうことができる。存在自体が死神。

音楽はほとんどなく、銃の乾いた音や電話の呼び出し音が緊張感を醸し出す。無音からの生活音がヒリヒリする。特にシガーが部屋に侵入するときにドアノブを空気銃で吹っ飛ばすときの緊張感はホラー映画みたく怖い。ドア越しにオカッパ頭を感じる。

何かを示唆しているラストの夢の解釈はよく分からないのが正直なところですがその意味が分からなくてもスリル満点の映画。何かを変えようと足掻いても結局のところ何も変わらない。世界の一部として生きなければならない。不条理だけどそんなものかなと思いました。
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