FATMAX夜食のデブロード

サンダーフォース ~正義のスーパーヒロインズ~のFATMAX夜食のデブロードのレビュー・感想・評価

3.8
まず、コレはヒーロー物の形をしつつも根底はギャグ系コメディ映画であるという事を念頭に置いた方が良い。

そしてメリッサ・マッカーシー主演作品である。

つまり「メリッサ・マッカーシー全開な作品が苦手だと終始苦手なまま終了してしまう」というヤーツだ。


逆に彼女の作品が好きならば ほぼ間違いなくドンズバな映画。

ひたすらメリッサが飛ばしまくり、オクタヴィア・スペンサーがツッコミ担当という日本人に馴染みの"漫才スタイル"コメディをヒーロー物に落とし込んでいるタイプの映画だと思う。

ゆえに【アントマン】や【シャザム!】の様な全体的にコント風味でありつつも骨組みはヒーロー物というタイプとは違うと感じた。


ヒーロー物基準で考えるとソコまでガッシリしてるワケではないのだが、決して雑ではない。
必要な分はしっかり入っている。
更に2人の友情や親子愛も描いている。
しかしそのどれも「コレが言いたかった事だ!」と過剰に押し付けたりはしない。

つまりストーリー展開に必要な要素をあくまでも"適量"配分しているという事かと。

〈笑える映画〉が前提であり、ソレ以外を過剰に詰め込んでいない。

あくまでも根底はボケのメリッサ/ツッコミのスペンサーである。

コレがとても良い塩梅で、ギャグ要素はボケは爆盛りだが映画自体はとてもスマート。

大手のいわゆる"ユニバース"には絡んでいない=足枷(あしかせ)が無いから観る側に事前の予習も必要ないし、作り手が本編以外の計算をする必要もない。

結果的にクライマックスもウマくまとまっていて、しっかりとヒーロー物として着地してるのが観ていてスッキリである。
(まぁヒーロー物基準100%にすると〆かたは薄味だけどw)


何せ基本はギャグ満載映画。
それさえ分かっていれば あとはメリッサ・マッカーシーが合うか合わないかに尽きるw


それにしてもオクタヴィア・スペンサーの意外に楽しいコメディエンヌっぷりはとても良かった。
正に"ツッコミ"なリアクション等、演技の幅広さに感服。

おマヌケ感のあるヴィランチームも楽しい。
(コチラはコント風味)

ガーディアンズ・オブ・ギャラクシーvol.2のマンティス役の人が極悪非道なキャラを演じているが、彼女ですらしっかりと"おマヌケ"な辺りも根底がギャグ映画の証拠。


詰め込み過ぎず 笑いに振り切った結果、バランスが良くなった作品だと思う。


実は1ヶ所 ミュージカルパートがある。
ワシはミュージカルが大の苦手だ。
だがコレは問題ない。
ソレ自体がギャグだからw


終始ノリノリなメリッサ
良い意味での演技派スペンサー無駄遣い感
意外とこだわり満載なTシャツ
ランボルギーニ ウラカン
カニ

ひたすら笑って安心着地の107分。


気楽に楽しい映画が観たい時にオススメする!
鶏肉は火を通す事をオススメする!!



…あ!
言い忘れたが、年頃の子供と観るには少しオゲレツだ。
(少しだけどねw)