takanoひねもすのたり

ブロックアイランド海峡のtakanoひねもすのたりのレビュー・感想・評価

ブロックアイランド海峡(2020年製作の映画)
2.8
寂れた小さな島ブロック島。
魚や海鳥の大量死が続き、環境保護庁の職員のオードリーは、疎遠気味だった父親と弟のいるこの島に調査にくることに。
しかし父親の様子がおかしいことに気が付き、続いて弟ハリーの行動まで常軌を逸し始め……という、仕事に来たけど家族がみんなヘンになって調査どころじゃないの!てなホラー。

最後まで観た感じだと、キャトル・ミューティレーションやアブダクションという異星人が地球人を拐っては実験したり観察したりしているという陰謀論的なアレの応用かなあ。

作品のテーマっぽいのは最後で伝わるのだけど『生物を捕獲したりするのは、保護という名目があってもそれは人間のエゴなんじゃないの?』という、環境活動家の掲げるプラみたいなテーマ……💧
では人間より上位の存在が、人間を捕獲したり保護したり観察したりしましょうか、みたいな。

問題提起ならもう少し脚本を整理した方がよく(家族間の確執とか要らんだろ)ホラー色を強めたいなら途中までは成功しているんだから、もう少し演出で頑張れば……。
謎はあるし先が気になる展開なのに、実際は何も動かないので、観ていて足踏み感がする。
そして謎のままでいいから結末を広げず少しは畳もうよ……この際、デウス・エクス・マキナでもいいから。

飽きずに観れるっちゃー観れるんですが、本当になんにも進まずに終わるので「へ?はあ?」とはなっちゃいました……ね。