このレビューはネタバレを含みます
ー病院であなたが生まれた時聴覚検査を受けた。
ろうの子でありますようにって祈ったわ。
耳が聴こえるってわかってひどく落胆した。
分かり合えない気がして。
私と母は希薄な関係だったから。
久々に時間を気にせず没頭できた映画…。
コーダってそう言う意味を持つのね。
初めて知った。
いろんな世界を見せてもらえた。
家族の会話のシーンでは
手話の字幕がついてて家族の会話を理解できたり、
家族以外の人とのシーンでは
所々手話の字幕が入らず
耳の聞こえる人の世界を見せてくれたり、
コンサートのシーンでは無音で
耳の聞こえない人の世界を見せてくれたり。
コンサート中、夕食は何にする？
とかボタンが取れたとか、全く関係ない話をする両親。
そりゃあ聞こえないからそうだ。
でもコンサート後、
お父さんのためだけに歌ってあげるルビー。
ルビーの歌声を感じようと喉に手を当てて振動を感じるお父さん。
ラストのオーディションのシーン、
家族に向けて手話で歌を伝えるルビー。
お互いに「受け取ろう」と、
「伝えよう」とする歩み寄りが素敵だった。
最後のルビーの手話の意味は「l love you」らしい。
それが作中で明かされないところも、
映画に込められたメッセージが裏付けされて、
良い演出だなーと思った。
わかんないからいいやじゃなくて、
コミュニケーションで大事なのは
お互いをわかろうとする歩み寄りよね。
ベルナルド先生のキャラも大好きでした。
