ループ物コメディの体を取りつつ、現状アメリカでの黒人の境遇を、見事なまでに30分の中に詰め込んだ秀作。
何度殺されても、ひたすらに工夫して危機を回避しようとするが、それでも同じ結末を迎える絶望は想像を絶する。
100回を目前に、発想を変え敢えて歩み寄ってみるが……。
最後にもまた立ち上がり、前を向いた主人公の表情が印象的。
風刺的な創作映画ではあるが、ニュースやドキュメンタリー以上に、当事者たちの心境が伝わったように思う。何より面白いし。
受賞前の鑑賞だったけど、アカデミー短編実写部門受賞も納得の一本だった。