t0moriさんの映画レビュー・感想・評価

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サウンド・オブ・メタル ~聞こえるということ~(2019年製作の映画)

4.2

このレビューはネタバレを含みます

せっかく劇場公開してるのだから、劇場でと思っていたのだけど、先週末は法事もあったりで何かと用事があり、出かけられなかったので、自宅で。一応、簡易だけど7.1ch対応だから許して的な言い訳、自分にしつつ>>続きを読む

最後の決闘裁判(2021年製作の映画)

4.3

マット・デイモン&ベン・アフレックコンビ復活の狼煙。『デュエリスト』から続く、リドリー・スコットの中世騎士決闘物の決定版って感じ。

『羅生門』的な構成でありながら、加害者と被害者の記憶の情景は、観客
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DUNE/デューン 砂の惑星(2020年製作の映画)

4.5

観賞中、溢れる多幸感w
音楽良し役者良し、ヴィルヌーヴ監督らしく当然のように気の抜いた絵が全くない。

鼻水垂らしても鼻血出しても、美しいティモシー・シャラメ。他も豪華キャスト。特にハビエル・バルデム
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ONODA 一万夜を越えて(2021年製作の映画)

4.5

日本語の作品ながらフランス映画。しかしそれが客観的で良かったのかも知れない。

アルチュール・アラリ監督は本作が長編2作目らしいが、変に力の入った所やあざといモンタージュなどもなく、堂々とした仕上がり
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コレクティブ 国家の嘘(2019年製作の映画)

4.5

邦題の『国家の嘘』というよりは、嘘を嘘と分かって見過ごしているのは誰なのか、という様な作品。

臨時の保健相が全ての撮影を許可し、制作が叶った作品の様だが、そのたった半年の間に国の中枢で起こっているこ
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カラミティ(2020年製作の映画)

4.0

『ロング・ウェイ・ノース』同様、色使いが素晴らしいのだけど、どちらかと言うと前作よりもシチュエーション(というか場所)が限られる事もあって、非常に制限した色で表現していたイメージで、そこがまた潔いシャ>>続きを読む

TOVE/トーベ(2020年製作の映画)

4.2

期待に違わぬ傑作だった。

早くから、アニメ化などでムーミンに親しみを持っている日本において、誤解されたトーベ・ヤンソン像を改めさせるだけの力を持った、実に美しい作品。特にコアなヤンソンファンにとって
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MINAMATAーミナマター(2020年製作の映画)

3.2

このレビューはネタバレを含みます

作品の意義は高いと思うし、この企画を通した事は評価したい。社会派的なメッセージ映画を期待していたのだが、少々残念な仕上がりだった。

ロケ地が日本と違うとかは、さほど気にならなかった。まあ、水俣に場面
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007/ノー・タイム・トゥ・ダイ(2019年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

『TRUE DETECTIVE』のキャリー・J・フクナガ監督に決まった時にかなり期待値が上がってしまった上に、コロナで延期に次ぐ延期……劇場予告を観過ぎて、既に観終わったような気にすらなっていた本作。>>続きを読む

空白(2021年製作の映画)

4.3

『フリー・ガイ』で思い切り能天気になった後、同じ箱の1列違いの席での上映。温度感違い過ぎるガ、それがいいのだ。

例によって吉田恵輔監督の意地悪さが炸裂した作品で、これまた傑作。
特に寺島しのぶの描写
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フリー・ガイ(2021年製作の映画)

4.0

評判は聞いていたけど、想像よりずっと面白かった。

あの主人公ガイのキャラクターも台詞の多くも、ライアン・レイノルズが後から追加変更した物だそうで、いやはや恐れ入る。『グリーンランタン』の黒歴史が嘘の
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由宇子の天秤(2020年製作の映画)

4.2

評判は聞いていたけど、お見事なシナリオ。

A BALANCEとかいうちょっとアレなサブタイが付いていたけど(英題?)、シナリオ自体が見事なバランスで構築されていた。ああ、由宇子に対する「逃げられる余
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浜の朝日の嘘つきどもと(2021年製作の映画)

2.9

このレビューはネタバレを含みます

割と期待して行ったのだけど、正直、かなり残念な映画。

着眼点も話の運びも目指す着地点も、目新しくはないものの悪くない。だけど、台詞が冗長且つ多過ぎる。言わなくていいことまで全部台詞で言おうとしていて
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シャン・チー/テン・リングスの伝説(2021年製作の映画)

3.8

評判は目にしていたけど、想像以上に面白かった。往年のツイ・ハーク作品に於ける、操演を駆使した奇想天外なアクションシーンを思わせるルック。主演のシム・リウが地味目だったので、心配していたけど杞憂だった様>>続きを読む

ワイルド・スピード/ジェットブレイク(2020年製作の映画)

3.7

もともと観るつもりなかったのだけど、ちょうど時間が合いそうだったので、急遽席を取って観た。前から4列目だったので、画面で起こる馬鹿映像が相まって、終始爆笑。ちょっと気が変になりそうだったw
お決まりの
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アナザーラウンド(2020年製作の映画)

3.8

「人生に乾杯を」的なコピーの映画ではまったくなく、どちらかと言うと「酒は百薬の長、けれど過ぎたるは及ばざるが如し」みたいなね。正直、デンマーク人にはもっと本質的な実感があるんでしょうけど、日本人が照ら>>続きを読む

オールド(2021年製作の映画)

2.8

シャマラン堪能しに行ってるんだから、文句は言えないのだけど、やはり何か時間を無駄にした感が強いw

いつもの「僕の考えた浦島太郎」をしたり顔で語るおっさん、劇中何度も堪えてたけど、ぼきぼきカキーン!な
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サマー・オブ・ソウル(あるいは、革命がテレビ放映されなかった時)(2021年製作の映画)

4.2

この頃のソウル(中でもニーナ・シモン!)が大好きな自分としては、大変なご馳走。最高だった。

編集が上手い。要所要所に挟まれるインタビュー映像も、楽曲のグルーヴに合わせて絶妙なタイミングで挿入され、当
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漁港の肉子ちゃん(2021年製作の映画)

4.5

ロードショーで観逃してしまったのを、吉祥寺凱旋上映(とは知らなかったのだけど)で観賞。とても良かった。大変満足。

原作を読んでいないので、どのくらい原作要素なのか分からないけど、このチームの前作『海
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ドント・ブリーズ2(2021年製作の映画)

3.7

このレビューはネタバレを含みます

続編としては完璧な脚本だと思う。もちろんアラはたくさんあるのだけど、1作目で観客が示した嫌悪感を見事に裏返し、もともと主人公が持っていたバックボーンや行動原理を元に、再構築して別な物語を作ってみせた。>>続きを読む

イン・ザ・ハイツ(2021年製作の映画)

4.7

都内唯一の上映が続く、Dolby Cinema版を丸の内ピカデリーで観てきた。

これほど軽やかに嫌味なく、人種差別や過酷な移民の生活を活写した作品を知らない。まず以って今の生活に不満はあれど、一切否
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孤狼の血 LEVEL2(2021年製作の映画)

3.8

鈴木亮平の映画。すべて持ってった。

正直、シナリオは前作の方が巧妙に出来てた、と思うのだけど、どこかいつものテレビの顔を残す他役者陣(それが悪いということではなく)の中で、鈴木亮平だけがまったく違う
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ザ・スーサイド・スクワッド "極"悪党、集結(2021年製作の映画)

4.5

最初に唯一の苦言を一言
「邦題くどい!」
ああ、スッキリw

レーザーIMAXで観賞。

トップカットがあの人だったりして、いつもの選曲センスで既存のロックで序盤からガンガン飛ばして、タイトルがドーン
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プロミシング・ヤング・ウーマン(2020年製作の映画)

4.8

指向性としては昨年の『ハスラー』に近いけれど、こちらの方がずっと身近で辛辣。何よりこれは、男性だけではなく女性も含めたすべての人(もちろん自分も含む)に、家族を含めた社会全体に、過去の振る舞いや足元を>>続きを読む

ブラック・ウィドウ(2021年製作の映画)

3.8

本筋は『シビル・ウォー』と『インフィニティ・ウォー』の間の話。1箇所『エンドゲーム』後があるけど。この3作観てれば、一応流れは繋がる……のだけど、間が空きすぎてちょっと混乱した。本来の2020年5月公>>続きを読む

ファーザー(2020年製作の映画)

5.0

観る前はもっと重苦しい時間を過ごすのかと思っていたけれど、良い意味で裏切られた。想像以上に体感的な映画であり、テーマの重さと想像の余地を余すところなく、実に巧妙に、観客に届けることに成功している傑作で>>続きを読む

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)

4.1

ループ物コメディの体を取りつつ、現状アメリカでの黒人の境遇を、見事なまでに30分の中に詰め込んだ秀作。

何度殺されても、ひたすらに工夫して危機を回避しようとするが、それでも同じ結末を迎える絶望は想像
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パーム・スプリングス(2020年製作の映画)

3.9

このレビューはネタバレを含みます

立川から少し遠征して、初めてのMOVIX昭島へ。折しも大雨に当たり、しかもレイトショーにつき閉門の遅い屋外駐車場だったから、帰りは少し大変だった。

タイムリープ物としては珍しく、ちゃんとループから抜
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街の上で(2019年製作の映画)

4.2

最近、秀作を次々物にしている今泉力哉監督だけど、『愛がなんだ』以来観れてなかったので、公開1週目に急いで観賞。

立川シネマシティは場所柄もあってか、結構埋まってた。

ここの所、こう言ったうまく言葉
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愛してるって言っておくね(2020年製作の映画)

4.0

12分の短編だけど、中身はずっしりと重い。

昨今頻発している実際の事件を元に製作されたようだが、そのショッキングな事実以上に、至る所に残された痕跡から、残された者に甦る感情の描写で泣かせる。

本編
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ザ・ファブル(2019年製作の映画)

3.5

なんか忘れてるな、と思っていたら、これの記録が抜けてた。
2の公開前に、観れていなかった1作目をと、改めて配信で観賞。

公開時に話題になっていて、原作だけは読んだ。最初、如何にもヤンマガっぽいあの絵
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まともじゃないのは君も一緒(2020年製作の映画)

4.0

なんだかやけに評判になってたから、気になってた。ぼちぼち公開終了も近いのか、上映回数も少なめなのに、劇場は8割ほど埋まってて盛況。

確かに評判通りすこぶる面白い。低予算だろうし、セットらしき物も皆無
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JUNK HEAD(2017年製作の映画)

4.0

本編の目眩く悪夢的な狂気のイメージの奔流を、全身で感じた気分。

とにかくデザイン、世界観、発想、造形が素晴らしい。

ラストはあれ?ここで終わりか、という様な、ある意味フランス映画的な呆気なさ(本当
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水を抱く女(2020年製作の映画)

3.6

想像したよりずっと素直な、現代のフォークロアという感じ。
水中撮影が割とストレートに、撮影してる雰囲気がそのまま出ていて、役者もクルーもその苦労が窺えた。

原題であり、主人公の名前でもあるウンディー
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ノマドランド(2020年製作の映画)

4.3

予想はしていたものの、やはりフランシス・マクドーマンドが圧巻。淡々と車上生活を活写していくだけなのに、もうずっと目が離せない。

前回観た『ミナリ』同様、現代アメリカを構成している市井の人々の物語。サ
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ミナリ(2020年製作の映画)

4.0

先週、公開初週に観たのだけど、考えがまとまらず、時間が経ってしまった。

現代版(と言っても舞台はレーガン政権下だから40年ほど前の)『大草原の小さな家』。父親が頑固にその土地に根を下ろそうとするとこ
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