もち子

隔たる世界の2人のもち子のネタバレレビュー・内容・結末

隔たる世界の2人(2020年製作の映画)
4.5

このレビューはネタバレを含みます

32分?ショートフィルムなのねー
と、前知識なく鑑賞。


「黒人というだけで」

人種差別については、時間がどれだけかかっても歩み寄るべき、また歩み寄れるはずの問題だと思う。

肌の色が違かろうが、育った文化が違かろうが、崇める神様が違かろうが、言葉が違かろうが、性別が違かろうが、性格が違かろうが、好みが違かろうが、
それは「相手を悪とみなす、憎む、敵視する」理由にはならない。

例え区別や軽蔑、単純な好き嫌いがあったとしたって、人には理性と思いやりがある。想像力もある。誰だって、どこかで誰かが泣いている世界より、笑顔を望んでいるんじゃないのか。だったらどうすればいいかなんて、わかるじゃないか。

主人公の最後の姿に、胸を打たれた。
今までの歴史全てを背負って、それでも前に進む姿。

早く彼が家族のもとに帰れますように。


映画は、MVみたいなオシャレ感。構図とか色合いとか。タイムリープというSF要素をバランスよく絡めつつ、この難しい問題提起をよくぞ32分に上手にまとめたなぁと思う。凄い。

考えるきっかけをくれて、感謝。
自分もよく知る努力をしないと。
もち子

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