作品の出来云々は置いておいて、僕は池松壮亮という俳優がとても苦手だったのですが、今作で初めて普通に観られました。これは長澤まさみにも言える事で、同じくとても苦手な俳優だったのですが、「シン・ウルトラマン」での彼女は大丈夫でした。これは一体どういう事かと考えると、とても難しいですが、おそらく演じる俳優から人間性を廃した(取り除いた)キャラクター設定にしているからではないかと思いました。キャラクターの生い立ち、生活環境、思想、哲学など通常ある程度考えておくべき工程を省いているので、俳優が役作りをする必要がなかったからではないかと思いました。その是非は兎も角、庵野作品に於いてはそれでいいのではないかと思いました。
