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東京自転車節のeulogist2001のレビュー・感想・評価

東京自転車節(2021年製作の映画)
3.9
日本映画専門チャンネル
27歳の青柳拓監督が紡ぐコロナ禍での「貧困層」労働者のUber配達員としてのドキュメンタリー。

地元の山梨で叔父さんの経営する運転代行の仕事で生活していたが、コロナ禍で仕事が激減。やむなく山梨から所持金8000円のみで新宿まで自転車で稼ぎに出た青柳青年。映画大学に通った奨学金も500万もあって、コロナ禍だろうが遊んではいられない。

そこでのUber稼業は想像を超えて過酷なものだった。

・監督のキャラが率直で開けっぴろげなこともあり、悲惨な面よりも何処となくユーモアを感じる。特に初めてデリヘルを呼んだ時のエピソードが笑える。(別途掛かる交通費と指名料が払えず、キャンセル料代わりに7,000円払うも女の子も来ない)

後半の「クエスト」を取るための鬼気迫る気配がまた良かった。「仕事」するってことはひとを成長させるのか。またはどんな状況にも「慣れさせて」しまうのか。
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