ヒデロー

そして、バトンは渡されたのヒデローのレビュー・感想・評価

そして、バトンは渡された(2021年製作の映画)
4.0
【2人でロッシーニになろう!】

泣けると評判の話題作をついに鑑賞。
泣けましたねえ。
周りからも鼻をすする音が止みませんでした。
永野芽郁の可憐さにやられました。
そして、学生の合唱はいい!

原作に大胆なアレンジが加わっています。
原作ファンからすると、そこはカットしないで欲しかったという場面とこっちの方がいいという場面が混在していました。
そういう意味でも楽しめました。
あっという間の137分です。

原作は本屋大賞を受賞した、瀬尾まい子の同名小説。
中学校の国語の教科書にも彼女の作品、『花曇りの向こう』が掲載されています。
思春期の学生による、揺れ動く心情変化を情景描写や表現技法と共に書かせたら、彼女の右に出る人はいません。

だからこそ、原作に描かれていた浜坂君を巡る三角関係はカットしないで欲しかったなあ。それと、森宮さんに中島みゆきの「糸」を弾くシーンも。

ついでにもう一つ引っかかったのは、森宮さんが初めて優子と会った時に、「明日が二つになる」と言ったこと。
あれは、自分の人生と優子の人生、二つの明日を歩めるという意味ですよね。
となると、梨花の立場無いなあとか思ってしまいました。

何だかマイナス面の感想が多くなってしまいましたが、原作ファンなら共感してもらえるはず。
ともあれ、「旅立ちの日に」は名曲だし、永野芽郁のセーラー服もいい!笑