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The Public Image Is Rotten ザ・パブリック・イメージ・イズ・ロットンのmareのレビュー・感想・評価

3.5
アナーキーで粗暴で社会の敵となったピストルズの解散後、"ジョニーロットン"と再び名乗ることは許されず、ジョンライドンとしてPiLとして、ロックンロールを脱ぎ捨てたその先の改革の歴史。ジョンライドンの聡明でピュアな人柄を映しながら、音楽に対して常に悩み続け戦い抜いた男であることが全キャリアを通して語られていく。数多くのメンバーチェンジを経て崩壊と再構築を脱皮のように繰り返し徐々に音楽性が研ぎ澄まされていく。個人的なハイライトであり最も実験的な名盤であるフラワーズオブロマンスのもはやロックバンドですらないその姿はポストパンク史の紛れもないオリジナルの象徴だ。裏話も面白くレッチリのフリーが加入するかもしれないエピソード、albumの豪華な面々も良かった。強いて言うならジンジャーベイカー、スティーヴヴァイと来たら坂本龍一も映してあげてほしかった。
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