クドゥー

映画 五等分の花嫁のクドゥーのレビュー・感想・評価

映画 五等分の花嫁(2022年製作の映画)
4.5
『五人の想いが辿り着く、ただ一つのハッピーエンド』

貧乏な高校生が可愛い五つ子女子高生の家庭教師になるテレビアニメ「五等分の花嫁」劇場版は、マルチバースやらマルチエンディングやらでお客様満足度にコミットする潮流の中で、創造主が掲げるビジョンが絶対正義であることを証明するラブコメアニメ映画の最高傑作。

五人の中で誰が選ばれるかという観点でこれ以上に納得している原作はないことを大前提として、最後の祭りはテレビシリーズで週刊連載を追体験する以上に劇映画の文脈が映えるし、最終的には理性より感情に訴えてくる構成という名のカオスに愛おしさしかなかった。

コナン映画の哀ちゃんよろしくどう考えても推し演じるヒロインに肩入れするスタッフがいるし、作中の推しである五月ちゃんの解禁を受けてもなお一番の芝居をしていたと信じるが、何が言いたいのかというとあだしまの二期からの劇場版に僕の何を捧げられるのだろうか。



鑑賞記録
2022.05.20
TOHOシネマズ池袋6
→推しの晴れ舞台ということで最も台詞を信用している劇場で初日初回。最近の劇場アニメとは思えないぐらいシンプルな音響で、可愛い五つ子ボイスに全集中の呼吸を忘れて息が止まりそう。シリーズを通して映像は進化しているが改めて原作見開きの破壊力よ。

グランドシネマサンシャイン6BESTIA
→お隣の劇場と同じ作品とは思えない完結編に相応しい華やかな上映。落ち着いた音の方が好みなのは歳のせいじゃないと信じたいけど、オタク好きするアニメらしい魅せ方もこれはこれで良き。今日本作を最大箱に当てていないシネコンは経営が杜撰過ぎるぞ。

2022.05.22
新宿バルト9シアター9公開記念舞台挨拶
→三回目にしてこの作品の真のポテンシャルが明らかになった完全通常上映。これまでは最後の祭りが集結するカタルシスがピークだったが、原作の爽やかな読後感を彷彿とさせるクライマックスが今日はたまらなかった。生の推しは五つ子ちゃんより刺激が強いぞ。
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