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続日大闘争の一のレビュー・感想・評価

続日大闘争(1969年製作の映画)
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東大全共闘との連携も含めて官権との熱い戦闘は続いているが、9.30大衆団交を頂点として明らかに運動の熱気が下火になっているのが切ない。前後編通じて、運動の中で女性が目立つ場面がほとんど映されないのは気になるところだ。例によっておにぎり握ったりとかさせられていたんだろうか。そういえば、この当時すでに30歳に近かった日大OB足立正生が監督した『性遊戯』には日大のバリケード内で撮ったシーンがある。

5/10 武智鉄二『幻日』国立映画アーカイブ
原作・夏目漱石の妄想アヴァンギャルド映画。筋なんて説明しようもないが、内田良平が女の亡骸を引きずって砂丘を登るシーンが延々と続く終盤なんて、まるでシーシュポスの神話である。湯浅譲二の音楽も◎。こんな素晴らしい作品が長らく失われていたなんて勿体なすぎる。
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