悪い人が出てこない今泉監督作品です。
新しく家族になる過程、妻に去られた夫、母に去られた娘、好きだけれど、これが好きという感情なのか、本当に好きなのかを自問自答する青年。
これらのさざなみのような感情の動きを丁寧に描こうとした作品です。
人との付き合いは、傷ついたり、傷つけたり、でもどこかで人と折り合いをつけたくなったり。劇的なことは起こらない。でもそんなささいなことから積み上がって日常生活はできていて、そしてその人との繋がりになるのか、と感じた次第です。
忙しい生活のテンポの中でも、丁寧に人と接したいと思わされた映画でした。
なんだか、自分が優しくなれそうな気にしてくれる映画です。