Covid-19によるグローバル規模の都市封鎖/ステイホームが、地球環境にどのような影響を与えたのか？Covid-19により世界の経済活動はストップしたわけだが、それは裏返すと人類が地球に与えている悪影響を測るには絶好とも呼べるタイミング。”地球規模の実験”によって観測・検証された大気汚染の減少、水質汚染の改善、動物の繁殖に与えた好影響などが紹介される。ナレーションは動物学者/生物学者でありBBCで数多くの番組を手がけたデヴィッド・アッテンボロー。
30年間スモッグで隠れていたヒマラヤ山脈が目の前に突如現れたと語る個人写真家のエピソードは、ビジュアルインパクトも凄まじかった。サンフランシスコでは騒音が1950年代レベルに下がったことで、鳥の声が届くようになり、繁殖が進んだという話も目から鱗。サファリでは観光客のバギーによって、親チーターが獲物を捕らえた後に子チーターを呼ぶ時の声が届かなくなるという話にしても、亀の産卵や南アフリカにおけるペンギンの話にしても、人間の活動は動物の生死に関与している。
世界的な都市封鎖から何を学ぶことができたのか？我々が少し変わるだけで、動物の命に関わる違いが生み出せる。後世にも豊かな地球を残すため、そして地球と共存の道を探るにも示唆に富んだドキュメンタリーだった。
