みみずばれ

ベネデッタのみみずばれのレビュー・感想・評価

ベネデッタ(2021年製作の映画)
4.6
面白かった〜〜!!!!
アイドルの誕生と
それが引き起こす狂乱の壮絶さかな。
とても引き込まれた。
バルトロメアは、頑張って生きてくれ
エロは段階の咀嚼ができたから過剰に感じず
話の流れとして理解できる自然さだった
裸は確かにたくさん出てくるけど。
あんまりエロいとも感じなかった
男性にはエロいんかも
しかし演じてる人ストレスだろなとは感じるので
難しいな


監督はコロナになってからこの話を
考えたんかな??あまりにすごい
人間の熱狂が生み出す物は今と変わらん!

熱狂の外野に立って暮らすのが一番いいね
多分この時代にもいたでしょ
火刑見に行かない人になりたい

冒頭から傭兵登場で
魅惑で人をたらしめるベネデッタには
アグネスが過ったので
グレートウォーリアーズだな〜となった
やはりこのノリが好きなのかな
ベネデッタの方が信望者の割合多くて
アグネスよりは断然狂気が優ったけど

悪に見えたバルトロメアが予想外に良くて
ベネデッタがどんどんとバケモノになってた
自分の生活範囲にいたら嫌だなってなるけど
会社とかに1人はこういうのがいる
時代が時代ならカリスマになれたのかな

この映画の場合は、ベネデッタが元々
キリストへのエロ妄想?法悦?が酷かった所に
バルトロメアが登場して
エロ才能の開花に拍車をかけてしまい
ベネデッタが性の善悪を都合よく
宗教の方程式で表現してしまったから
えらい事になったのかな

宗教的解釈というゼロ円の文句を引用して
金払わせるベネデッタは
やったことを全然悪いと思ってなさそうで
まじアイドル

ベネデッタはこの映画の中で
何も失ってる様子はない…
うまいこと生きてる
すごい

無形のものに対価払う人って
対価を伴うからには、意味があるはずと
対象への従属が生まれてしまうのかな?
信者や両親みたいに
喜捨の量が多い人ほど対象に縛られて見えた
映画を見て、せっかく見た映画だし、と
クソ作品でも意味や褒めどころを探そうとする自分が過ぎった
けなす事も大切…

しかしそんな特定し辛いものに価値を与える為に
アイドルは奇妙な技術を身につけて
人に衝撃という経験を与え続けるのかな
この人からしか胸を打つ衝撃は与えられないって
乾きを覚えさせるのが怖い
人と動物の違い〜

死んだふりはどう会得したんだろう???
息止めて心臓叩いたらなるとか昔聞いたな…


前院長はベネデッタになんと言われたんだろう

カジサックのような、洞穴の眼を持つバルトロメアは
まるでベネデッタを陥れる悪魔に見えたのに 
他人の作った世界の中で
やりたい放題する事をやめて
世界を新しく見つめる朝を迎えた時に
綺麗なヘーゼルになったので、すごい素敵だった
目から鱗落ちたか?新約聖書??

神なんてくそくらえになったバルトロメアが
ベネデッタを救いたいと思った気持ちが
キリストの説いた愛と同じだったの皮肉だねぇ

ベネデッタは拷問を受けるバルトロメアを
助ける愛は持たなかったのにね

バルトロメアがベネデッタを信じてしまったように
ベネデッタはこれからも皆んなを騙せるから
盤石な地で余生を過ごす事にしたんだろうな
悪魔が街に降臨したように見える
アイドルはアンチに負けないんだな…つよ

バルトロメアと逃げ出して一夜を過ごしたシーン
ソドムを逃げ出したロト親子が過った

シャーロット・ランプリングの重鎮感
ヴィルジニー・エフィラの蝋人形のような顔も
本心が掴みきれず良かった〜
あと加齢で?体がどんどんとゴツくなって
最後はすっかり逞しかったのが
生命を感じた

メロビンジアン元気そうだった
相変わらずシルクで尻拭いてそう
キリストがちんちん股に挟んでいたせいで
嘉門達夫が過った(アホが見るブタのケツ

前作のエルは後半辺りから
首を傾げる部分もあったのだけど
まだまだこんな作品を作れる
バーホーベンの感性すごい

ベネデッタは怖いんだけど
見た後妙な爽快感で
ものすごいウキウキした
最後のベネデッタのゴツい逞しい体
なんか格好良かった…

原作読んでみたいと思った
何十年も前に翻訳されていたなんて
日本にはたくさんの知識があったんだと
過去に感謝してしまった
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