同性愛を糾弾される修道女の物語で、プロットだけ聞くとちょっとお堅い感じかなと思う。だけど、そこはヴァーホーヴェン。相変わらずの即物的な手法、変態性出まくりで、このテーマをこんな描き方できる事に驚いた。作家性出過ぎてる。
彼の宗教観は分からないけど、とことん宗教、カトリックの馬鹿らしさを皮肉ってる気がした。俯瞰してみるとアホらしさしか無い。その目線はバルトロメアから描く事が出来ていて、その一方で、ベネデッタは彼女なりの宗教観を持って信仰するが、その方法は外連味たっぷり。だけど、本当に神の啓示を受けているのか？と思わせつつ進み、真実とハッタリの狭間に観客は置かれる。彼女が見るキリストもまた嘘くさすぎてそれも面白かった。神の啓示は必ずしも神聖で敬虔なものではなく、下品で俗っぽい場合もある。新たな発見だった笑。
ヴァーホーヴェンの作家性は今だなお健在。ゲロもうんこも、勿論エロも。描かなくて良い所をわざわざ描く。この即物性は真似出来るようで出来ない。最初に小さめの聖母像が出てきた時に、絶対あっちの使い方すると思ったら案の定ディルドになってて、ちょっとヴァーホーヴェンの考えに近づけたなと感じたのは良い事なのかな？笑
dmmでレンタルしたんだけど、モザイクデカすぎてクソだった。
