ぽこ

こちらあみ子のぽこのネタバレレビュー・内容・結末

こちらあみ子(2022年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

自分用記録
物語があみ子が小学生の頃から始まって中学生、高校生へと時間が経過していくことで、あみ子の異質さがどんどん際立っていったなと感じた。
小学生の頃なら、ああいう自由奔放で子供らしい子いるよね、という感じもするが、中学・高校となって周りの子が変わっていく中、あみ子だけは変わらず子供のまま。
ささいだけど、個人的にリアルだと感じた一例が、体操服のズボンをものすごくハイウエストで穿いているところ。

あみ子は悪気がなく、むしろ相手を思っての行動だったりするのが、なんとも辛い。
お母さんが「あみ子さんは優しいね」と言ったシーンが胸に残る。

家庭がどんどん崩壊していって辛かったが、ラストは少し希望も持てる終わり方で良かった。
トランシーバーの片方をお兄ちゃんが持ってた?と思わせる描写や、おばあちゃんの料理を「おいしい!おいしい!」と喜んだり、おばけに海の中に誘われてもバイバイできたし、心配するおっちゃんに「大丈夫!」と答えるあみ子にほっとした。

「どこが気持ち悪い?教えてほしい」
「なんで教えてくれんの?みんなあみ子に内緒にする」
という趣旨のセリフからも、教えてくれる人、話せる相手が必要だと思った。
これから先、坊主頭の子みたいに話せる相手ができるといいな。


あみ子みたいな、変わった子って結構いるよね。
私も同級生にいたなぁ、と思い返してみると、私もやっぱり関わろうとはせずに距離を取っていたし、話し相手になるのは正直に言ってしまうと、むずかしい。。
先ほどあみ子に話し相手ができるといいな、という感想を書いたばかりだが、いざ実際に自分がそれをできるかと問われると、本当に恥ずかしながら難しい。

あみ子の家族を見ていると、家族だけで抱えずに、やっぱり外部に支援の場があった方がいいのかなぁと思ったり。

作品としてとても良かったが、子どもたちのセリフのお芝居や方言に引っかかるところがあり少しだけ残念。
ぽこ

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